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「第2のリュ・ヒョンジンを掘り出せ!」 野球スカウトの世界

「第2のリュ・ヒョンジンを掘り出せ!」 野球スカウトの世界

Posted January. 31, 2007 07:09,   

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「野球選手がいるところなら、どこへでも行く。1日4回も野球試合を観る時もある。野球選手の家を訪れて、一晩中、選手の両親と話を交わしたりもする。しかし、競技場の外でのみ活動する」

他ならぬ「野球スカウト」のことだ。彼らは、チームの戦力を極大化させる見えない手だ。

スカウトはプロ野球シーズンと各種アマチュア大会が終わる冬も休日がない。全国を回りながら有望株を掘り出さなければならないからだ。プロ野球8球団のスカウト担当者は約20人あまり。ほとんどが選手出身だ。野球有望株を発掘しながら、「第2の野球人生」を咲かせているスカウトの世界を覗いてみよう。

▲アマ大会を回りながら厳しい説得作業〓LGのユ・ジホン・スカウトチーム長は、このごろ、慶尚南道晋州市(キョンサンナムド・チンジュシ)と南海市(ナムヘシ)、全羅南道麗水市(チョンラナムド・ヨスシ)などを巡回している。時には、フィリピン、台湾、タイなど海外出張に行ったりする。冬季転地練習中の高校野球選手を探るためだ。「10年前までは高校選手10人のうち9人は大学に進むと言っていましたが、今ではプロチームを選択する場合がほとんどです。大学の卒業証よりお金が重要な時代になったわけですね」

スカウト担当者らは、小中高校のアマチュア大会が開かれる時は野球場を離れない。選手の体型と動きを几帳面にチェックする。一応合格点が与えられる選手が見つかれば、その時からスカウト担当者は忙しくなる。選手と親に会って、厳しい説得作業に入る。

スカウトは「大魚」だと判断されれば、選手の家を毎日のように訪ねていく。他のプロ球団に奪われないため、夜遅くまで家の前で親を待ったりする。

選手と親の反応もまちまちだ。「2軍にでも入団させてほしい」と訴えるスタイルから、「うちの息子は鈴木一郎(シアトル)のような選手になる子だから、億台の契約金をもらわないと駄目だ」と強がるスタイルなど。しかし、プロに入団した選手らの悲喜は分かれる。アマチュアでスタープレーヤーだったとしても、プロに適応できなければ、生き残れない場合が珍しくないというのが、スカウトらの話だ。

▲「成功はコーチの功、失敗の時はスカウトのせい」〓スカウトが有望株を迎え入れて成功すれば「コーチの功」になるが、失敗すると「スカウトの責任」に回ってくる時もある。

スカウト経歴19年目の現代(ヒョンデ)の金ジンチョル・スカウト部長は、「投手のチョン・ミンテが入団するやいなや肘の負傷で活動を中断した。すると、球団側から『どうしてクォン・ミョンチョル(斗山)をスカウトしなかったのか』という叱責が相次いだ。しかし、チョン・ミンテが再起した後、チームが優勝してから『免責』になった」と打ち明けた。

もちろん、選手からスカウトに転業して、少なからぬ試行錯誤を経験する。1985〜90年、MBCとLGの内野で活動してからLGのスカウトとして11年間活動したユ・ジホン・スカウトチーム長は、「初めてスカウトになったころは、書類もまともに作れなくて大変でした」と回想した。

1983〜92年、三星(サムスン)、ロッテで通算打率0.331を記録して「打撃の達人」と呼ばれていた三星のチャン・ヒョジョ・スカウトは、「スカウトがチームの戦力に大きく影響するという事実に、選手時代には気付かなかった」とし、「有能な選手を迎え入れてチームの戦力がアップした時に、本当にやりがいを感じる」と話した。



beetlez@donga.com