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[オピニオン]他人の目

Posted January. 17, 2007 06:42,   

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「世の中に、自分の思うままにいかないことが2つあるとすれば、それはビジネスと愛だ」。米国不動産財閥のドナルド・トランプの言葉だ。不動産投資で巨額を儲けたが、一時期失敗を経験もしているこの風雲児は3回も結婚した。3人の妻はあいにくも有名なモデル出身。妻が年を取っていく頃にトランプは新しい妻を得た。米国ではトランプを「トロフィー妻」を得た代表的な人物と言われている。トロフィー妻とは男性が成功の副賞で得たトロフィーのように若くて美しい妻を指す。

◆成功した夫と美しい専業主婦の妻は、長い間完璧な結婚の象徴だった。西欧社会でも妻が仕事に出かけるということは夫のビジネスと社会的成功があまりそれほどではないということを意味したからだ。しかし、このような社会的通念も変わりつつあるようだ。最近は成功した男性が家で子供の面倒を見る専業主婦よりは、高所得の専門職女性を妻として好む傾向が強くなっているからだ。

◆英サンデー・タイムズ紙はこのような夫婦を「パワーカップル」と名付けた。このような夫婦の登場には、女性の就業率の増加、男女の賃金格差の解消、育児環境の改善、女性の成功を眺める男性の認識変化がある。代表的なパワーカップルではビル・クリントンとヒラリー、トニー・ブレアとシェリー夫妻を挙げることができるだろう。芸能人同士、または芸能人とスポーツスターが結婚したマイケル・ダグラスとキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、デビッド・ベッカムとビクトリア夫婦も欠かすことができない。

◆「器と女性は外に回すとヒビが入る」とも言われた。しかし、パワーカップルの傾向は韓国でも普遍化している様相だ。ある大学新聞の調査によると、「結婚後にも職場生活を続ける」と回答した女子大生が98.5%、「妻の職業はなければならない」と回答した男子学生が89.4%にもなったと言う。妻の職場生活を強いる夫と職場を辞めようとする妻との喧嘩が離婚につながることもある。「良妻賢母」が夢で「花嫁授業」だけするという女性はお見合いの席でも歓迎されない。パワーカップルまではいかないとしても、ひたすら結婚するために女性が就職しなければならない時代が訪れた。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com