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「国民の意思」に背を向けたまま、権限だけ強調

「国民の意思」に背を向けたまま、権限だけ強調

Posted January. 13, 2007 03:00,   

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「大統領の憲法上の権限の行使は、国民的合意を土台に成立してこそ、共感を得ることができる」

憲法学者たちは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の憲法で保障された権限の行使が連日論議を呼んでいる理由をこのように説明した。大統領のすべての権限が「国民の意思」が込められた憲法から出るだけに、これを行使する時も国民的合意の手続きを経なければならないが、盧大統領はそうしていないということだ。

憲法裁判所研究官出身の李石淵(イ・ソギョン)弁護士は12日、「盧大統領は、自分の権限と地位を求めるときは、好き勝手に憲法を持ち出しておきながら、国民的合意の手続きと精神は無視している」と述べた。李弁護士は、「憲法裁が2004年に盧大統領弾劾事件を棄却し、大統領の権限を回復する際、『国民的合意の手続きを無視し、大統領の権限を行使することは、大統領が自らを蔑視し、破壊することだ』と指摘したことは、まさにこのような点を警告したものだ」と付け加えた。

李弁護士は、大統領の人事権についても、「自由裁量でするのではなく、適切な条件を備えた人を国民世論を反映して任命せよということだ」とし、「『自分の権限を自分勝手に行使する』という大統領の態度は、憲法を毀損し、憲法に挑戦することだ」と指摘した。

東国(トングク)大学法学部の金サンギョム教授は、「大統領が憲法的権限を行使するときは、誤った結果が生じた場合まで考慮しなければならない。大統領に与えられた法律的権限は大統領の権利であり、国民に対する責任と義務だ」と述べた。国民の意思を十分に検討した後、権利を行使するかどうかを慎重に決定しなければならないという意味だ。

金教授は、「改憲発議権の場合も、憲法改正の必要性や実效性、世論などをすべて考慮し、行使するかどうかを判断しなければならない。このような考慮のない改憲発議は、権限の意味を誤解している」と述べた。

慶北(キョンブク)大学法学部の鉠洪錫(チョ・ホンソク)教授も、「憲法改正のように、国家の根本秩序を変える問題は、社会的共感の形成が必須の前提条件だが、いかなる合意もなく、大統領が突然、権限の行使を主張することは、正当性がない。国民の意思を無視すれば、結局、国民の票で政治的審判を受けることになるだろう」と述べた。



myzodan@donga.com ditto@donga.com