単純であることで勝負せよ（セルゲイ・ブリン、Ｇｏｏｇｌｅ共同創業者）、問題ではない解決策に没頭せよ（ドナルド・トランプ、トランプグループ会長）、挫折をカムバックの機会に変えろ（カーリー・フィオリーナ元ＨＰ会長）…。米国ＣＮＮの経済姉妹誌『ビジネス２.０』が、ビジネス世界でも賢明とされる５０人に聞いた成功法だ。１行で言えば、事案の本質を見極め、肯定的に考え、情熱的に飛び回り、危機を機会に変えろという話だ。
◆実に簡単で、皆が知っている話だ。しかし、なぜ誰かは成功し、誰かは自分を分かってくれない世の中を恨むのか。「オプラ・ウィンフリー・ショー」にドクター・フィルという名で度々登場する臨床心理学者のフィリップ・マクグロウ博士は、「まさにあなたが問題だ」と言った。人は、大きくはなくても人並みの成功できる方法をおおむね知っている。なのに実行せず、他人のせいにばかりするということだ。
◆米国だから可能な成功法だと言うこともできる。一生懸命努力すれば成功できるという「アメリカン・ドリーム」は、「成功するまで機会を与える」という社会的約束でもある。大学入試では、修学能力試験（ＳＡＴ）を数回受け、一番いい点数を提出することができ、ビジネスへの進入と退出も複雑でなく、失敗が恐ろしくない。韓国も、米国に劣らず成功の熱望を持つ人であふれているが、敗者に対する配慮ははるかに及ばない。無念さが積もり、他人の成功が「機会主義者の得勢」と見えるのだろうか。
◆米国のカート研究所は最近、「やはり文化が問題」という文章をオンライン雑誌に掲載した。韓国を含む２５ヵ国を３年間研究した結果だ。平等より競争を、縁故より実力を、変化に抵抗するよりも適応を引き出す文化が成功を育てるという事実は明らかだと言った。文化を変えることは容易ではないが、政治は、インセンティブを通じてこれを変えることができるという点も強調した。結局は政治が問題だという結論は、「他人のせい」にするようですっきりしない。２００７年には成功のために、自分自身を変えることと政治を変えることを同時に追求しなければならなさそうだ。
金順徳（キム・スンドク）論説委員 yuri@donga.com
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