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[オピニオン]KAISTの宝石

Posted November. 30, 2006 06:49,   

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「高校時代、プログラミングに没頭し、私の創造欲求を満足させてきたので、勉強ばかりした友だちとは少し違った道を歩きました」。実業高校でも中間くらいの成績で韓国科学技術院(KAIST)の特別選考に志願したチ・スンウク君の自己紹介書だ。でもチ君は、「自分の内部で沸き立っている創造欲求を満たせる所はKAISTだけ」と堂々としていた。KAISTはチ君の潜在力量だけをみて合格させた。「隠された宝石」を探し出しなさいという徐南杓(ソ・ナムピョ)総長の特命が、「実業高異変」を作り上げたのだ。

◆しかし、すでに自律的に新入生を選んでいる米国だったら、異変というほどでもないはずだ。02年、米紙ニューヨークタイムズは1年間の深層インタビューを通じて、高校3年生3人の大学入学試験過程を1面に紹介したことがある。底所得層の黒人学生ルベンは、修学能力(SAT)点数が100点満点で61点だったが、シスコ・システム・コンピューター・コース参加経験とリーダーシップを認めてもらい、バークネル大に合格した。東部名門アイビーリーグ大学の入学処長だったレイチェル・コーンは最近、著書『大学入学に成功する方法』で、「自分の資質と熱情、特性を表すことが重要だ」と言った。

◆KAISTが、「隠された宝石」を探し出したのは、同大学が教育人的資源部(教育部)ではなく、科学技術部の監督を受けたために可能だった。論述試験までいちいち介入する教育部の規制から自由だったわけだ。米大学が世界的にも優秀な秘訣も自律にある。英エコノミスト誌は先月、フランス大学の競争力墜落を報道し、「大学発展の三つの動力は自律、競争、そして学生選抜」と言った。

◆KAISTが探し出した宝石をどのように磨き上げ輝かせるのか、これからがもっと関心事だ。実業高の学生たちをはじめ、全国の潜在的宝石が一斉に希望できらめく姿も目に見えそうだ。魚允大(オ・ユンデ)高麗(コリョ)大総長は、「外国大学の総長たちは、『韓国では私立大がなぜ(教育部の)制裁を受けるのか』といぶかしがる」と言った。罪もなく苦労する学生たちと韓国の未来のため、大学が反旗をあげることはできないのだろうか。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com