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「ABC政策では核問題解決できない」 米で北朝鮮シンポ

「ABC政策では核問題解決できない」 米で北朝鮮シンポ

Posted November. 23, 2006 07:29,   

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6者協議の再開を控え、「北朝鮮の未来」をテーマとするシンポジウムが22日(現地時間)、米ニューヨークで、コリア・ソサエティとアジア・ソサエティの共同主催で開かれた。

米国の韓半島関連の専門家たちの多くは、北朝鮮の核問題解決の展望をめぐり、「慎重な楽観主義(cautious optimism)」を説いた。北朝鮮の核問題の妥結のためには、国際社会の徹底した協力とともに、忍耐が必要だという主張も提起された。

▲注目される「中国役割論」〓平壌(ピョンヤン)を数回訪問するなど、北朝鮮との交渉経験が豊富なエバンス・リビア前米国務副次官補(東アジア太平洋担当)は、「中国の変化に驚いた」と述べた。

そして、「北朝鮮が、6者協議に復帰した重要な理由は、北朝鮮の友好条約締結国である中国が、国連安全保障理事会で北朝鮮制裁決議に2度も賛成するなど、国際社会の圧力がいつになく強まったためだ」と分析した。

さらにリビア前副次官補は、北朝鮮の核問題を解決するための外交(diplomacy)と柔軟性(flexibility)、連帯(solidarity)、約束履行(commitment)、忍耐(patience)の5つのキーワードを提示した。

▲「米、『ABC』アプローチではだめだ」〓北朝鮮専門家のドナルド・ザゴリア米ハンター大学教授は、ブッシュ大統領が就任後に取った、クリントン政府の政策をすべて覆すいわゆる「ABC(Anything But Clinton)政策」にも、問題が多いと主張した。

ザゴリア教授は、「北朝鮮の核問題の悪化には、根本的に北朝鮮に責任があるが、ブッシュ政府が対北朝鮮政策に過度に硬直した姿勢を示したことも、重要な理由だ」とし、「ヘンリー・キッシンジャー元国務長官も、北朝鮮の核問題解決案を模索するための非公式の会で、対北朝鮮政策の変化が必要だという意見に共感した」と述べた。

さらに、「北朝鮮も、体制の長期的な生存のためには、孤立政策をやめて国際社会に参加しなければならないという現実を直視すべきだ」と付け加えた。

▲「北朝鮮の本当の意図が核保有なら」〓コロンビア大学のジェラルド・カーチス教授は、「北朝鮮の核実験の意図は、まだ正確にわからないが、もしその最終目標が交渉用を越え、核保有にあるなら、状況は非常に複雑になる」と憂慮した。

カーチス教授は、「北朝鮮の核武装は、北東アジアの安保に深刻な脅威になるため、すべての当事国が阻止しなければならない」とし、「北朝鮮の最終目標が核保有なら、米国一国では解決できない。中国の協力が必要だ」と述べた。

いっぽう日本専門家であるカーチス教授は、「日本の小泉純一郎前首相に退任直前に会ったが、『在任中に北朝鮮との関係正常化ができなかった点が最も残念だ』と述べた」とし、「いっぽう安倍晋三首相は、北朝鮮に拉致された日本人被害者問題の争点化を踏み台に一躍首相になったため、北朝鮮関係で拉致問題が解決されるまでは、強硬策を固守するほかないだろう」と見通した。

▲「米、北朝鮮特使派遣も検討すべき」〓社会科学研究院の北東アジア協力安保プロジェクトの責任者であるリオン・シガール局長は、「外交では、時には名分が重要だ」とし、「最近一部の共和党議員も提起している案だが、ブッシュ大統領は平壌に高位層の北朝鮮特使を派遣することも検討すべきだ」と提案した。

そして、「ワシントンと北朝鮮の狂信主義が、北朝鮮の核問題を困難にした」と批判した。シーガル局長は、「米国は、北朝鮮の核除去のために政治的孤立と経済制裁で北朝鮮を脅かしたが、北朝鮮の核開発を促進する結果だけを生んだ。北朝鮮は、体制の保証を受けるためにミサイルと核実験を強行したが、米国の態度変化を引き出すどころか、最も重要な友好国である中国が安保理で北朝鮮制裁に賛成するという結果をもたらした」と主張した。



kong@donga.com