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「6者協議の成功ために、北朝鮮制裁を維持すべき」

「6者協議の成功ために、北朝鮮制裁を維持すべき」

Posted November. 14, 2006 07:43,   

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国際秩序の方向を決める2つの交渉が、数千マイル離れて行われた。

中国北京で、韓国と北朝鮮、米国、中国、ロシア、日本が、北朝鮮の核計画廃棄をめぐり交渉している。オーストリアのウィーンでは、E3(欧州3強)のドイツ、フランス、英国が、イランと核交渉をしている。

性格は異なるが、両交渉はまったく同じ根本的な問題点を抱えている。もし国連安全保障理事会の常任理事国5ヵ国(P5)とドイツ、日本が、北朝鮮とイランを誘引できなければ、地球上に核拡散が蔓延し、人類は災いの境界線の上で綱渡りをしなければならなくなる。

このような交渉は、外交が自主的な規範によって作動するのか、あるいは国際的圧力と補償の均衡から推進力を得るのか、古くからの論争に再び火をつける。

圧力は相手を交渉に引き入れる動因だ。制裁が北朝鮮とイランを動かせないなら、果たして何がその役割を果たすのか。セオドア・ルーズベルト大統領の「こん棒を手に、穏やかに話せ(Speak softly but carry a big stick)」という言葉は、このような現実を明確に表している。

北朝鮮核問題の推移は、米国が北朝鮮やイランと交渉をする用意ができているかどうかではなく、いかなる形態で、また何の目的で交渉するのかにかかっている。北朝鮮との交渉が膠着(こうちゃく)状態に陥ったのは、北朝鮮が国民を犠牲にする政権イデオロギーを掲げているためだ。そのうえ6者協議参加国間の連携も十分ではない。

韓国は、直接的な利害当事者だが、両面性を見せている。統一という明白な独自テーマを持つ韓国は、北朝鮮の経済的枯渇を避け、民族主義的な利益を高揚することを願うため、対北朝鮮制裁に消極的だ。北朝鮮への圧力行使に否定的な中国は、6者協議が失敗する場合、米中関係にいかなる影響を及ぼすか、苦心している。

6者協議の枠内で、米国は平壌(ピョンヤン)との対話をいかに準備すべきか。核心課題は、制裁から脱し、交渉という結論に進まなければならず、事前に決めたスピードに合わせなければならないということだ。

今後の挑戦は3つだ。

第一に、交渉に入る対価として圧力を中止した韓国戦争とベトナム戦争の時の過ちを繰り返さないために、交渉の突破口である制裁を維持することだ。第二に、北朝鮮の不満を主要議題にすることを避けることだ。第三に、核心イシューに集中し、付随的なイシューに振り回されてはならないということだ。

まず、2005年9月の合意を具体的に履行する行動のタイムテーブルと性格の究明を明確にしなければならない。北朝鮮の核計画廃棄の計画表を具体化し、北朝鮮に対する安全保障とともに、経済的支援計画を発展させることだ。

いかなる道を選ぼうと、北朝鮮核問題はもはや結論に到逹する時が来た。もし韓国、米国、中国、ロシア、日本が資源もなく、人口も少ない北朝鮮の挑戦に対抗して結論を下すことができなければ、「外交を通じて国際問題を解決しなければならない」という訴えは、ますます空虚になるだろう。



spear@donga.com