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[オピニオン]セル・コリア

Posted October. 09, 2006 07:08,   

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韓国証券先物取引所が毎日取引終了後発表する「外国人投資家の買い売り動向」資料は、投資家たちにとっては必須情報だ。外国人は時価総額ベースで韓国の株式の37.6%を保有しているどころか、それ以上の市場影響力を行使する「大口投資家」であるからだ。「外国人の投資パターンをなぞって」大きな収益を上げた「小口」投資家も多い。このような外国人投資家が、5月以来、連続買い越しをしている。アジア諸国のうち韓国だけ、米国と英国からの資金離れが際立つ。

◆今年になって「セル・コリア(sell Korea)」をし、韓国の証券市場から手を引いた外資はおよそ9兆5213億ウォンで、一日平均約500億ウォンが韓国から引き上げている。投機性資金であるヘッジファンドはすでに韓国市場から撤退しており、一部のミューチュアルファンドの韓国離れも確認されている。折りしも、中国の工商銀行が27日、世界最大の190億ドル(約18兆ウォン)規模の企業公開を控えており、新興市場の投資資金のうち、相当額がそこに流れ込んだのも一因となっている。

◆外部要因に勝るとも劣らず重要なのは国内要因だ。再生のめどの立たない足元の景気、外資に対する反感の上、それに追い討ちをかける形で北朝鮮の核問題までこじれている。そのような頭を悩ませる懸念材料が絡み合い、韓国の投資魅力を損なっているのだ。証券市場の専門家らは「工商銀行の企業公開後、外国人の売りが手控えられ、下げ止まるのを願うのがせいぜいだ」と説明した。株価指数が高いとし「経済は好調ですね」と胸を張っていた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の「治績」自慢をまた耳にすることができるか疑問だ。

◆外国人直接投資(FDI)も減少傾向にある。9月まで75億ドルが流入し、昨年同期比2.3%減となった。外国企業の工場設立件数こそ増えたものの、大型買収合併(M&A)が急減したことによるところが大きい。国民の反外資ムードも一因とされている。FDIは、各国が熾烈な誘致合戦を繰り広げる「経済W杯種目」の一つだ。われわれは、今年の目標110億ドル誘致に成功しても、2年連続減となるため、アジア地域の予選通過さえ困難な状況だ。ほかの国は、思い切った規制緩和でビジネスにやさしい環境を作り、最高指導者が誘致に積極的に取り組み、外資誘致と雇用創出に結び付けている。

洪権憙(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com