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[オピニオン]南民戦への補償

Posted September. 23, 2006 03:55,   

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南民戦とは、「南朝鮮民族解放戦線準備委員会」の略称だ。1979年10・26事件直前、我が社会を驚かせた「ベトコン式自生的共産主義」事件を起こした地下組織だ。理論的な枠組みを提供した詩人の金南柱(キム・ナムジュ、94年に死亡)は、今も左傾知識人や大学生らに「抵抗詩人」、「革命詩人」として崇められる。

同氏は南民戦の機関紙の「民衆の声」を通じて、共産主義の革命戦略を口説いた「闘士」として光州市望月洞(クァンジュシ・マンウォルドン)墓地に葬られた。「詩は革命を準備する文学的手段で、詩人は戦士でなければならない」というのが同氏の持論だった。

◆「鎌をおいてギオクの字も知らないと/主人が召使いを無視すると/召使いが主人の首を切ってしまった/その鎌で」。金南柱の詩「鎌」は階級闘争を煽り立てた。南民戦はこの社会を特権層、財閥、資本家、中産層、庶民層、農民、失業者の7つの階層に分けて、中産層以上を「民衆の敵」、自分たちは「民衆の前衛隊」に規定した。民衆蜂起の誘発→人民解放軍の結成→社会主義革命の成就が基本戦略であったし、都市ゲリラ活動を手段にした。この時に検挙された関連者は84人。

◆最高裁判所は南民戦を「反国家団体」に確定判決した。関連者には死刑、無期懲役、懲役15年など重刑を言い渡した。しかし、今年3月以後、42人が「民主化運動関連者」として認められ「名誉」を回復された。ひいては中核関連者を含めた3人は、今回5000万ウォンずつ補償金も受けた。すると、「南民戦は北朝鮮を褒め称えて、北朝鮮と連携を試みた反国家団体」に、再び結論を付けた警察庁過去史真相調査委員会の先週の発表は何なのか。何が何だか訳が分からない。

◆崔元碩(チェ・ウォンソク)前東亜(トンア)建設会長などの財閥と高位公職者の家で金銀宝石を盗み、予備軍訓練場で銃器を盗み出した彼らだ。民主化運動審議委員会の関係者は、「暗鬱だった爆圧的な状況で持続的に活動するためには、仕方のない側面があっただろう」と言ったというが、日帝に抗った安重根(アン・ジュングン)義士の班列にでも乗せようとするつもりなのか。共産主義の信念と利敵活動に対して補償するほどなら、国家保安法はもう死んだのと同然だ。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com