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中国産コメとキムチ、韓国の食卓を「空襲」

中国産コメとキムチ、韓国の食卓を「空襲」

Posted September. 02, 2006 07:01,   

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中国農業専門家である農村経済研究院の鄭靖吉(チョン・ジョンギル)研究委員は、先日訪韓した中国某大学食品科学科の教授たちを連れて、京畿道(キョンギド)のコメの名産地を訪れた。

中国の教授たちは、鄭研究委員が自慢げに差し出した韓国米を手の平に乗せてしばらく眺め、首を横に振りながら、「中国米ほどではない」と言った。

鄭研究委員は、「韓国の高級米を見せて鼻をあかそうとしたのだが、非常に困惑した」と話した。

中国産農産物が、韓国市場に群がり込んでいる。

今年初めに輸入された食用のコメが大変な人気を呼んでいる。キムチの輸入も「寄生虫卵問題」後、しばらく低迷していたが、再び急増している。

韓国米を見た中国教授たちの反応は多少誇張されたものと言えるが、中国農産物の品質も向上している。価格競争力のうえ品質も良くなった中国産農産物の「2次空襲」が始まったのだ。

●人気を集める中国米

食用として輸入された中国米は、5月初めに公売を始めてから約2ヵ月後の7月19日までに計1万2752トンがすべて売れた。

今年国内には、中国米の他に米国とタイのコメも入ってきた。

中国米と似た時期に公売が行われた米国米「カルロス」は、初期には10回以上も入札されなかった。別名「安南米」と呼ばれるタイ米は、今も在庫が山積みになるほど人気がない。

農水産物流通公社の李ホソン・チーム長は、「中国米が米国米よりも高い値段で先に売れたので驚いた。中国米がすべて底をつくと、米国米が売れ始めた」と話した。

中国米が人気を呼ぶのには理由がある。

今回輸入されたコメは、吉林、遼寧、黒竜江省など、「東北3省」で生産されたものだ。韓国米のように長さが短く丸い団粒種で形がほとんど同じうえ、味も違わない。

韓国食品研究院が最近、タンパク質とアミロースなど、ご飯の味を出す成分の含量を分析した結果、中国米が多少劣ることが分かった。しかし、一般人が区別するのは難しい程度だった。

中国米は、客が簡単に区別できず、原産地を表示しなくてもいいため、食堂や外食産業などを中心に、広範囲に流通しているものとみられる。

中国米の消費者価格は20キロで約3万ウォン、国産(4万〜6万ウォン)よりも安い。

●キムチ輸入も再び大きく増加

昨年10月の寄生虫卵問題の後、がた落ちした中国産キムチの輸入も、再び増えている。

今年に入って7月までに輸入された中国産キムチは9万2294トンで、昨年同期間(5万8930トン)に比べて57%増加した。金額では4593万ドル(約436億ウォン)で、75%の増加だ。

食品業界では、中国産キムチの単価が低いため、食堂では依然として中国産を好んでいるとみている。

さらに最近、中国産キムチの品質が良くなっているという分析もある。

食品業界関係者は、「創始期には中国産の品質は劣っていたが、韓国人たちが現地にキムチ工場を建てて生産をしたことで、技術が移転され、今ではほとんど区別できない水準にまできた」と話した。

中国政府は、寄生虫卵問題後、韓国人が経営する16のキムチ工場を閉鎖し、中国人が経営するキムチ工場に補助金を与え、施設を整備させたという。

●中国産農産物の輸入が増加するもよう

日本は今年5月から、農産物および食品の通関時、「ポジティブリスト」制度を施行し始めた。事前に使用できる農薬品目を定め、それ以外はすべて取り締まる方向で検疫基準を大幅に強化した。

このため、中国産農産物の対日輸出が急減した。今年6月は5億9600万ドルで、前年同期に比べ18%減少した。

中国は、韓国市場で低価で勝負したのとは違い、日本ではプレミアム製品で攻略してきた。日本市場の壁が高くなれば、中国のプレミアム農産物が、韓国に入ってくる可能性がそれだけ高くなる。

中国政府も、「緑食品プロジェクト」などを推進し、政府認証を経た農産物の生産を督励しているという。鄭研究委員は、「コメとキムチだけでなく、中国産の野菜類は、韓国と日本の種子を使って栽培したものなので、ほとんど同じだと考えればいい。これまで韓国では、外食の時に中国農産物を食べていたが、これからは一般家庭用の消費も増えるだろう」と述べた。



smhong@donga.com sublime@donga.com