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ラムズフェルド長官の発言は作戦権早期移譲の布石か

ラムズフェルド長官の発言は作戦権早期移譲の布石か

Posted August. 31, 2006 06:56,   

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ラムズフェルド米国防長官が最近、「北朝鮮は韓国にとって軍事的脅威にならない」と発言したことに対し、軍の一部では、「米国が韓国軍の能力を信頼している証拠」と主張している。

しかし、ラムズフェルド長官の発言は、これまで在韓米軍首脳部が評価した北朝鮮軍の脅威水準と相当な乖離がある。

この3年間、前・現職在韓米軍司令官は数回に渡って、北朝鮮軍が保有する通常戦力の恐るべき脅威を警告した。

ラポート前司令官は在任中に5回も、120万の兵力と800機のミサイル、世界最高水準の特殊部隊と潜水艦戦力を備えた北朝鮮軍の脅威が、深刻だと強調した。

ラポート前司令官は03年3月、米上院聴聞会で、「45歳以下の多くの韓国人は、北朝鮮の脅威について理解していないか、理解が少ない」と述べ、韓国人の「安保不感症」を批判した。

バーウェル司令官も3月、米上院聴聞会で、「北朝鮮は、韓国に対して深刻であり、即時的かつ持続的な脅威だ」と述べた。

ラムズフェルド長官と在韓米軍司令官の北朝鮮脅威に対する「体感温度」の差は、国防政策首脳部と野戦指揮官の観点の差から出たという解釈もある。

ミサイル防衛(MD)体制の構築に死活をかけるラムズフェルド長官としては、核を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を除く北朝鮮の通常戦力は、主な関心事ではないということだ。実際、ラムズフェルド長官がこれまで言及した北朝鮮の脅威は、核を搭載した「テポドン2」の米本土打撃の可能性だった。

いっぽう3万人の在韓米軍を含め、韓米連合軍を統率する在韓米軍司令官は、有事の際に備えた北朝鮮の詳細戦力の評価とあらゆるタイプの戦争様相に悩むほかない。

しかし、ラムズフェルド長官の発言が、戦時作戦権を早期に移譲し、在韓米軍の再編を加速化させるための戦略的布石という分析も出ている。北朝鮮の脅威を強調しながら、戦時作戦権を早期に移譲しようとすることは、つじつまが合わないためだ。

ある軍事専門家は、「米国は、戦時作戦権の韓国軍移譲を前後して、海外駐留米軍再配置計画(GPR)によって、在韓米軍の追加削減と戦力調整といった後続措置を取る可能性がある」と述べた。



ysh1005@donga.com