Go to contents

[オピニオン]事後避妊薬

Posted August. 28, 2006 07:26,   

한국어

避妊薬はインターネットとともに20世紀の最も偉大なる発明品の一つに数えられる。1960年に避妊薬が開発されると、妊娠は女性が「選択」できる権利になり、女性は「妊娠と育児」のくびきから大きく脱することができた。これによって女性たちは積極的に社会生活に跳びこみ始めたため、女性解放史で選挙権獲得より重要に考えるのが避妊薬だ。

◆しかし、避妊薬が最初から歓迎されたわけではなかった。キリスト教の反対で米コネティカット州では一時正式な夫婦にもこれを販売しなかった。避妊薬を飲んだからといって願わない妊娠が完全に消えたわけでもなかった。準備ができていない状態で性関係を持ち、すでに妊娠してしまった場合には薬がなかった。「必要は発明の母」と言おうか。性関係後、72時間内に飲むと、避妊率が89%にのぼるという事後避妊薬(モーニング・アフターピル)が1999年に出た。この薬には「プランB」と名づけられたが、素晴らしい命名だった。

◆最近、米国食品医薬局(FDA)は3年間の論争に終止符を打ち、18歳以上の男女には処方箋なしにプランBを薬局で販売できるように認めた。プランBの無処方市販の可否はこれまで共和党と民主党、女性団体と宗教団体の間の行き違った主張のため、米国社会の難題だった。今回もヒラリー・クリントン上院議員はただちに支持声明を出したが、キリスト教の各団体はブッシュ大統領に「政治的代価を支払うだろう」と警告した。

◆支持者たちは死後避妊薬が米国だけでも年間150万件に達する願わない妊娠と80万件に達する中絶を阻止し、10代の未婚母問題を解決するものと期待している。しかし、反対論者たちは死後避妊薬が医学的に中絶と変わらず、青少年のみだらな性行為をけしかけ、各種の疾病と妊娠問題を悪化させると主張している。現在、世界41ヶ国が死後避妊薬を処方箋なしに販売しているが、韓国では処方箋を要求している。米国の今回の決定が韓国にはどんな影響を及ぼすか、食品医薬品安全庁の「プランB」が知りたい。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com