国家情報院(国情院)は21日、北朝鮮が南派したいわゆる「直派スパイ」チョン・ギョンハク(48)容疑者を先月31日に検挙し、検察が国家保安法違反の容疑で逮捕したと明らかにした。直派スパイが逮捕されたのは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府発足以来初めてだ。
国情院によると、チョン容疑者はフィリピン人に国籍を変えた後、先月27日に国内に侵入して長期間暗躍するための準備をし、31日、出国する直前に逮捕された。
チョン容疑者は95年12月にもタイ人に国籍を変え、96年3月に国内に侵入して、忠清南道天安市聖居山(チュンチョンナムド・チョナンシ・ソンゴサン)の空軍レーダー基地や慶尚北道(キョンサンプクト)の蔚珍(ウルジン)原子力発展所などを撮影し、タイに出国した容疑を受けている。
国情院は、「チョン容疑者が、戦争勃発時、精密打撃のためのターゲットを確認するための目的で撮影した」と明らかにした。
チョン容疑者は97年6月、再び国内に侵入し、ソウル南山(ナムサン)タワーの展望台から望遠レンズで在韓米8軍龍山(ヨンサン)基地を撮影し、タイに戻って、撮影フィルムを駐タイ北朝鮮大使館の党秘書に渡した容疑も受けている。
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