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[オピニオン]安部の日本

Posted August. 12, 2006 10:22,   

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日本の安部晋三官房長官が次期首相に固まった。第2次大戦以来、最年少(52歳)の首相だ。39歳で衆議院議員になって政治を始めたのだから超高速の疾走だ。もちろん、家門世襲が超高速出世の第一の背景だ。安部官房長官は岸信介元首相の外孫で、安部慎太郎元外相の息子だ。祖父の安部寛も衆院議員を務めた。世襲議員が30%をはるかに上回る日本政界だが、安部家門はその中でも特別だ。

◆安部は4年前に官房副長官の資格で小泉純一郎首相に付いて平壌(ピョンヤン)へ行った。あの時「北朝鮮が日本人の拉致について謝罪しなければ、平壌宣言に署名してはならない」と言い張った。拉北された日本人5人が一時帰国した際も「(約束を破って)北朝鮮に返さないように」と主張した。当時の直属上官だった福田康夫官房長官は「約束だから守ろう」と述べた。結局、安部の主張どおりになった。福田は安部と次期首相の座を競ったが、自ら途中下車した。

◆安部の対北朝鮮の強硬姿勢が日本人の心をつかんだ。安部は「北朝鮮体制の崩壊を誘導しなければならない」「平壌にぺんぺん草も生えないようにしなければならない」などの発言をした。最近では、北朝鮮の万景峰(マンギョンボン)号の入港禁止、国連の対北朝鮮制裁決議案の推進などを指揮しながら、「敵国基地の先制攻撃論」まで取り上げた。金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)「世襲政権」が日本人を拉致せず、ミサイルを打ち上げなかったなら、今、日本で「安部シンドローム」はないかも知れない。

◆安部語録が尋常ではない。「原子爆弾は小型ならば憲法上大丈夫だ」「従軍慰安婦(問題)も靖国(神社)問題もすべて朝日新聞(が起こした)問題だ」「大陸間弾道弾は憲法上問題がない」「憲法を改正して(日本の)交戦権を認めなければならない」

安部は太平洋戦争のA級戦犯の位牌がある靖国神社参拝を「当然の道理」と主張しながら実行してきた。われわれは今秋からこんな安部が導く日本と会う。北朝鮮の世襲政権と東側の世襲リーダー。彼らとどう関係を維持していくか。悩みだ。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員 skim@donga.com