Go to contents

[オピニオン]父親不在の時代

Posted August. 04, 2006 03:20,   

한국어

「韓国の父親が子どもたちと過ごす時間が調査対象の6ヵ国のうちで最下位」という日本国立女性教育会館の調査結果に、ぎくりとした父親たちが多かったはずだ。韓国の父親たちは子どもたちと1日平均2.8時間を過ごすことが調査で分かった。これは同じアジア圏の国家であるタイ(5.9時間)の半分にも及ばない。驚くべきことは、これに対する周りの人々の反応だ。「韓国の父親が1日2.8時間も子どもたちと過ごすなんて。1週間に2.8時間を間違って発表したのではないか」と。

◆公共の場所でわがままな子どもたちが増えたのも、父親不在のためだという指摘だ。父親のいない子どもたちは母親の行きすぎた保護を受けるようになり、子どもたちと一緒に過ごす時間のない父親たちはすまない気持ちで、子どもたちに寛大になり、子どもたちのしつけがさらに悪くなるというのだ。日本の国立女性教育会館も「父親のいない韓国と日本の子どもたちは、おとなしくご飯を食べるといった礼儀作法を学んだり独立心を育てたりすることが他の国の子どもたちより遅くなる」と明らかにした。

◆父親不在の理由としては長期間労働が第一に挙げられる。1週間に49時間働く父親の割合が韓国と日本の場合、半分を超えた。60時間以上働く割合は韓国が最も高かった。さらに韓国は会食文化と過度の教育熱、インターネットの普及まで影響を及ぼした。特に過度の教育熱のため、子どもたちが夜遅くまで「塾めぐり」をするため、父親と過ごす時間が少なくなり、父親たちは子どもたちの塾の費用を用意するために仕事漬けになり、子どもと一緒にいる時間がさらに足りなくなる悪循環を見せているとのことだ。

◆「1週間定時退社するだけで、ただちに辞表を書くことになるだろう」というのが韓国の父親たちの率直な告白だ。父親不在は家庭親和的でない企業環境と公教育の失敗のせいも大きい。それでも環境のせいにばかりすることはできない。最近、幼い子どもを持った会社員たちの中には月に1度でも早く帰って子どもたちと時間を過ごす「育児デー」(毎月6日)を実践する人々も多い。古くから「食膳の教育」とし「父親と一緒に朝食を食べるだけでも子どもは変わる」と教育専門家らは言う。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com