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戻って来いよ、文学青年少女たち

Posted July. 17, 2006 03:49,   

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今夏創刊された季刊誌「フット(新しく、まだ青いという意味)、」(文学トンネ)は特定の読者層を対象としている。13〜18歳の青少年たちに文学をやさしく面白く紹介するという主旨で企画されたものだ。

これは「フット」だけでない。最近1、2年間、新しい青少年文芸紙が相次いで出ている。忠清北道(チュンチョンブクド)地域の教師たちが発行する「イダ」、民族文学作家会議で作る「プルンザック(青い作家という意味)」をはじめ、「文学我」「ミル」「サンティル」などが全部、青少年対象の文学雑誌だ。これら雑誌は青少年たちが投稿した作品を載せ、青少年たちが参加する企画記事も載せる。今年の初めだけで、12の青少年文芸紙が文化芸術委員会の支援を受けた。

●雑誌「学園」の復活を夢みる

これらの青少年文芸紙は、いわゆる「学園」の復活を夢見ながら登場した。「学園」は1960、70年代に、文学少年・少女たちの作品発表の場になっていた雑誌だ。黄鉊映(ファン・ソクヨン)、崔仁浩(チェ・インホ)、金スンオク、尹厚明(ユン・フミョン)、安度眩(アン・ドヒョン)などの今日の文壇の重鎭作家たちは大半が、青少年時代「学園」を通じてその名を知られた。

しかし、今や「文学」はもう最近の青少年たちの主な関心事ではないのが現実だ。1日中テレビが見られ、携帯ゲーム機でいつでもどこでもゲームができる世の中で、これに対抗する文学の競争力は法外に弱いからだ。学生たちが大学入試に集中せざるを得なくなるにつれ、学校での文芸組活動もほとんど有名無実になり、青少年たちが一緒に集まって習作し疏通できる空間も、ほとんど消え去った。

ところが、最近は変化の兆しが現われ始めている。京幾道安養(キョンギド・アンヤン)芸術高校文芸創作科の教師である金キョンジュ詩人は、「00年を前後に、奇形的ではあるが大学入学試験制度を通じて認識変化が生じ、文学少年・少女群も再び形成され始めた」と言う。入試の論述のため読書の重要性が強調され、大学で文学特技生制度を導入し、入試準備のための文芸組が作られたことから、文学に心酔したマニアの青少年たちが出始めたというのだ。

文学少年・少女たちはその間、「はがきの時」(www.ilovecontest.com/munhak)「グルティン」(teen.munjang.or.kr)などのインターネットサイトを通じて、「ゲリラ式文学活動」をして来た。各大学が主催する作文コンテストや文学行事情報をオンラインで取り交わし、自分の作品を載せ、お互いに評価もしてきた。安養芸術高校、忠北沃川(オクチョン)高の学生たちが作文コンテストで多く受賞しているというニュースも、今年、明智(ミョンジ)大学文芸創作科に特技生で入学した「学生文人のスター」朴ソンジュン君の人気のことも、インターネットを通じて伝わった。

青少年文芸紙は、このようにインターネットでなされてきた作品発表舞台を紙面に移す役目をしている。作家志望生たちの「才能」を発見することと、窮極的には、青少年たちの間で文学に対する関心を呼び起こすというのが企画意図だ。

文化芸術委員会芸術振興室文学担当のチョン・ウヨン詩人は、「これらの雑誌は大抵が創刊されたばかりで水準はあまり高くはないが、企画力が目立ち、水準の高い作品が多く載せられる雑誌もいくつかある」と述べた。文芸紙関係者たちの間では、昨年末に第3号を出した「イダ」、京畿地域の文人たちが作る「文学我」、今夏お目見えした「フット」などが注目に値する雑誌と思われている。

●「高校の作文コンテスト、相変らず才能の持ち主が多い」

青少年文芸紙が再登場したということに、文人たちは喜びと望みを一緒に伝える。高校時代、詩集「コッスム」を出すなど「学生文人」で有名だった文貞姫(ムン・チョンヒ)詩人は、「文学が以前とは違って学生たちの主な関心事ではないが、青少年を魅惑させる威力を相変らず持っているという証拠」だと喜んだ。文さんは、「このごろも、高校の作文コンテストの審査をしてみれば、『才能の持ち主』たちが多い。ところが、青少年文学志望生たちが文学的感覚とノーハウにだけ過度に依存するのではないか気になる」と言った。「文学はウィットや技術ではなく、苦痛と失敗を喜んで忍耐する心構えから始まる」という助言だ。

高校時代、「学園文学賞」を席捲した「学園スター」だった尹厚明氏は、「文学を大学に行くための手段と見なしてはいけないはず」だと言う。尹さんは、「私たちの年配は、韓国文学が世界文学の中で位置づけられるための架け橋の役割をしただけで、現在の青少年たちは、『世界的な韓国作家』になる人たちだ。文学にだけ閉じこもっておらず、文学と切り継ぎできる人文学の勉強もするなどスケールを大きく持たなければならない」と助言した。



kimjy@donga.com