Go to contents

[オピニオン]国家自負心

Posted June. 30, 2006 03:25,   

한국어

過去の心理学が、正常でない人を治療するのに力を注いだなら、この頃は、正常な人々をもっと幸せにする方法に関する研究が人気だ。今年、米ハーバード大で最高人気講座だった「幸福学」もその一つだ不安、憂鬱、ストレスなど精神病の要素を無くすのにとどまらず、幸福指数をもっと引き上げる方法を見つけようというのだ。もっと幸せになる方法の研究者たちは口をそろえて言う。「基本幸福水準を高めなさい。自負心を高めなさい。実際にやり遂げられるという自我効能感(self—efficacy)を持ちなさい」。

◆国民全体でも自負心を高めてこそ幸福感が大きくなり、世の中をもっと肯定的に見、対外活動もよくできる。幸いにも、最近、W杯の街頭応援を通じて、多くの国民が、「祖国大韓民国が誇らしい」と感じたそうだ。フランスに住む韓国人たちは、太極(テグク)戦士たちがフランスチームと同点に並んだ時に特にそうだったはずだ。フランスやスイスの都市で韓国人たちは、赤いティーシャツに太極旗ファッションで堂々と応援をした。彼らには「驚くほど大きくなった」母国が「大きな力」なのだ。

◆米シカゴ大全国世論調査センターが、34の民主国家国民の「国家自負心」を調査した結果、3年前に共同1位だった米国とベネズエラが1、2位を占めた。米国は超大国であるうえ、9・11テロ以後、愛国心がもっと高くなり、ベネズエラは反米左派であるウゴ・チャベス大統領が、「国民像」を新たに強調しているためだろうという分析だ。韓国は最下位圏の32位だった。3年前は33カ国の中で22位だったが、それよりも大幅に下がった。

◆大体アジア諸国の国民は「国家自負心」が低い方だが、われわれはひど過ぎる。国民が自負心評価項目である科学技術、芸術、スポーツでの発展の様子を知りながらも、大韓民国に対して自負心を持つことができない理由は何か。ともすると、「私たちの過去は恥ずかしく不幸な歴史だった」と強調する盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も影響を及ぼしたと思う。現在に気を落とし、未来の幸せに対しあまり期待できないから、国家に対する自負心が薄れてゆくのだ。

洪権憙(ホン・クォンヒ)論説委員 konihong@donga.com