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[社説]北朝鮮と盧大統領の自主、そして「金親子の民族」

[社説]北朝鮮と盧大統領の自主、そして「金親子の民族」

Posted June. 12, 2006 03:46,   

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北朝鮮労働新聞は昨日付で、「情勢が緊張すればするほど、『同じ民族』の旗を高く掲げて進もう」と主張した。周辺情勢が不利になる度に持ち出すお決まりのスローガンだ。にもかかわらず、安京浩(アン・ギョンホ)祖国平和統一委員会(祖平統)書記局長は一昨日、「ハンナラ党が政権を獲得すれば、南北協力事業が破綻し、全国が戦争の炎に包まれるだろう」と脅かした。

一方では「民族協力」を掲げ、もう一方では脅迫する北朝鮮の態度には、嫌気がさす。「ともに手を取り合って進まなければならない民族」は誰で、「炎に包まれる民族」は誰だと言うのか。「民族」という言葉が、北朝鮮の赤化統一戦線戦略の道具に使われて久しいとはいえ、この機に、北朝鮮の言う民族と私たちの考える民族が違うという点を、明確にしておく必要がある。

私たちにとって民族とは「文化・血縁共同体」としての「民族」だが、北朝鮮の言う民族とは金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)親子に追従する反米親北朝鮮勢力を意味する。金正日総書記は、1994年の金日成主席逝去100日の談話で「わが民族は金日成民族だ」と言った。翌年、平壌(ピョンヤン)放送は、「金正日民族」という表現も使った。だから、自分たちを追従しない韓国の人々を「炎に包まれる」反民族勢力に分類するのである。

自主も然りだ。6・15南北共同宣言の「自主原則」について、当時、金大中(キム・デジュン)大統領は、「在韓米軍撤収の主張ではなく、われわれの問題を南北が自主的に解決していこうという意味だ」と説明した。しかし北朝鮮は、昨年の新年共同社説で提示した「3大民族協力」、すなわち「民族自主協力」「反戦平和協力」「統一愛国協力」を通じて、「自主=外勢排撃、在韓米軍の撤収」を明確にした。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は先週末、「自主の成果」を誇った。「ソウルは今や、外国の軍隊が駐留しない時代に確実に進み、5年内に戦時作戦統制権の還収も実現するだろう」と述べた。盧大統領の言う自主と北朝鮮の自主がますます似つつある。今の韓国の立場が、果たしてそれでいいのかだろうか、国民的警戒が切実である。