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休戦ラインの軍事保護区域を大幅縮小へ

Posted April. 10, 2006 07:02,   

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政府と与党ヨルリン・ウリ党は、早ければ来年上半期中に、休戦ラインの民間人の出入り統制線(民統線)の範囲を軍事境界線(MDL)南方15キロから10キロに縮小することを決めた。

政府とウリ党は9日、このような内容を骨子とした軍事基地および施設保護に関する法律改正案の草案を作成し、近く正式に政府与党間協議を経て、6月の臨時国会で同法案を上程する予定だ。法案が可決されて施行に入れば、全国の軍事施設統制保護区域が大きく縮小することになる。

ウリ党の関係者は同日、「現在、江原道(カンウォンド)と京畿道(キョンギド)など、MDL隣接地域を中心に軍事施設統制保護区域が過度に設定されており、国民の財産権を侵害しているという指摘が多い」とし、「6月の臨時国会で関連法が処理されれば、来年上半期中に施行が可能になる」と述べた。

改正案の草案によると、民統線の範囲が軍事境界線南方10キロに縮小されれば、全国的に約6800万坪が統制保護区域から制限保護区域に緩和され、軍部隊との協議を経て、建築物の新・増築が可能になる。

さらに後方地域でも、軍事施設別に保護区域設定の範囲が縮小され、約2000万坪が保護区域から解除される。後方の統制保護区域は、軍事施設の最外郭の境界線から500メートルのところを300メートルに、制限保護区域は、施設物の最外郭の境界線から1キロのところを500メートルにそれぞれ縮小される。

政府とウリ党は、△弾薬庫、△通信施設保護地域、△軍用航空作戦基地は、現行通り1〜5キロを維持することを決めた。

また同草案は、保護区域指定によって、土地を本来の用途で使用できない場合には、土地所有者が国家に対して買収請求権を行使できるようにした。反対に、国家が戦略上、直接管理する必要があると判断される土地に対しては、所有者と価格を協議して、土地を買収できるよう協議買収制度を導入する計画だ。

しかし、国防部の関係者は、「同案は草案段階で、政府与党間協議すら経ていないものだ。政府与党間協議の過程で修正される可能性がある」と述べ、5・31地方選挙を意識した党の人気取り公約ではないかという指摘も出ている。

これに先立ち、ウリ党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長と康奉均(カン・ボンギュン)政策委議長は先月28日、江原地域の政策懇談会で、「南北の和平体制は揺るぎなく進んでおり、北朝鮮の浸透を恐れる状況でもない」とし、「江原道の発展を阻害する軍の鉄柵を取り除く」と約束した。



taewon_ha@donga.com