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[社説]現政権の「道徳性」の虚構を見せてくれた李首相

[社説]現政権の「道徳性」の虚構を見せてくれた李首相

Posted March. 09, 2006 03:00,   

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現政権は国政遂行能力が劣るという指摘を受けるたびに、道徳性だけは過去のどの政権よりはるかに高いと強調した。道徳性が政権の基盤だとも言った。しかし、三一節ゴルフ波紋をきっかけに明るみになっている李海瓚(イ・ヘチャン)首相の行動は、道徳性という言葉を恥ずかしくする。

実勢の首相とゴルフをし、首相公館に招待されて食事をした企業人の中で、Y製粉のY会長は株価操作の罪で実刑まで言い渡された経歴があり、談合の疑いで公正取引委員会(公取委)の調査を受けていた。公務員の見本になるべき首相が政治資金授受と「公私が不明瞭な交際」に請託をわきまえなかった。下位職公務員には接待を受けないように指示する一方で、首相は基本的な公職者行動綱領さえ守らなかった。

韓国教職員共済会がY製粉の株式を買い入れた過程も疑惑だらけだ。共済会が株式を買い入れる度にY製粉の株価は値上がりした。共済会が株価操作で処罰された前歴のある会社に投資したのも常識外だ。果たしてこのようなことが李首相の「教育部コネクション」と無関係だと言えるだろうか。

李炳浣(イ・ビョンワン)大統領秘書室長は政治日程と国政運営をかんがみれば首相更迭は簡単でないとし「李海瓚救援」に乗り出した。李室長はロビーの試みがなかったと言うが、包括的な行政権限を持つ首相が公取委の調査を受けている企業代表と「不適切な関係」を持続してきたことだけでも問題になる。国民と公務員社会の信頼を失った首相では正常な国政運営が難しいはずだ。

李首相は山火事が発生しても豪雨が降ってもゴルフ場に行き、三一節であり鉄道スト初日にも「釈然としない関係の人物たち」とゴルフをした。そうしながらも庶民のための政治をすると口癖のように言ってきた。本音と建前の違う偽善にほかならない。であるのに、李首相側の釈明はウソの上塗りだ。

李大統領秘書室長は昨年11月、大統領府の職員を対象にした特別講演で、「特に我々が自信が持てる部分は、道徳的な欠点や不正腐敗などから完全に自由だということだ」と述べた。李首相のことがあるのに「道徳性の是非から完全に自由だ」と言えるのだろうか。