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[社説]企業支配構造を改善しても、餌食になるとは

[社説]企業支配構造を改善しても、餌食になるとは

Posted February. 28, 2006 02:59,   

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KT&Gはこの2年間、韓国証券先物取引所によって、「企業支配構造最優秀企業」に選定された。カン・チョルギュ公正取引委員長も、同社の透明性と公正性と激賞したことがある。そのようなKT&Gが、米国の「企業猟師」というあだ名のついたカール・アイカン氏の経営権掌握威嚇に脅かされている。敵対的買収合併(M&A)の対象になって、経営権防御にたじろいでいるのだ。

もちろん、03年、外国資本ソバーリンに買収されたSK(株)や、最近、KT&Gが攻撃の対象になった根本的な理由は、非効率経営のため株価が安いという点だ。また、資本市場が開放されているので、資本の国籍を問うのも無意味で、「国内優秀企業が外資に食べられてしまうかも」と、興奮することでないかも知れない。敵対的なM&A可能性が、「株主のための経営」を促進する効果もあるため、非効率企業などが必要以上の保護幕を要求するのは間違いだ。

問題は、外国為替危機直後、株主の権利を強調する米国式企業支配構造が取入れられ、敵対的M&Aの試みに対する国内企業の防御手段が事実上なくなったという点だ。経営権攻撃は簡単である反面、防御は難しくなったのだ。外資にだけM&Aの機会を与えるのも逆差別だ。

やられる企業側としては、衝撃が大きいはずだ。「攻撃対象になってから、正常業務は後回しにされ、経営権防御にだけ尽力した」というのが、SK(株)の経験談だ。経営権を脅かされれば、経営陣が株主配当を増やし、短期実績を上げるのに重点を置く副作用もある。

政府は、一部市民団体の支援を受けながら、所有と経営の分離、社外理事の拡大、同一人所有持ち分の制限、産業資本の金融業進出規制などの大企業政策を推進してきた。しかし、政府や市民団体の要求する企業支配構造は万能ではない。透明経営、効率経営という目標より、透明な所有構造や支配構造の形作りなど手段がもっと強調され、政府と大企業の間で摩擦が起きたこともある。政府は、支配構造改善など大企業に対する重い規制を解除し、大半のことは企業の選択と市場の判断に任せねばならない。