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[社説]北朝鮮偽ドル製造の庇護で「変な国」になるのか

[社説]北朝鮮偽ドル製造の庇護で「変な国」になるのか

Posted February. 24, 2006 03:06,   

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昨日、国会統一外交安保分野対政府質問で、与野党議員たちが、北朝鮮の偽ドル製造をめぐって繰り広げた攻防は、韓米間の見解の相違をそのまま見せるようだった。野党ハンナラ党の金文洙(キム・ムンス)、金在原(キム・ジェウォン)議員は、北朝鮮産の超精密偽ドルと言われる100ドルの「スーパーノート」と平壌(ピョンヤン)の偽ドル製造施設と推定される衛星写真を公開した。そして、「偽ドル製造問題は、北朝鮮の立場を理解する内在的アプローチの対象ではない」と主張した。

一方、与党ヨルリン・ウリ党議員らは、「状況証拠だけで北朝鮮を刺激してはいけない」と繰り返し述べた。宣炳烈(ソン・ビョンリョル)議員は、「野党議員が偽ドルを入手して所持しているならば、これは不法だ」という無茶な逆攻勢までした。政権与党がこのようなレベルの対応をする状況だろうか。

米国議会調査局(CRS)ラファエル・ポール研究員は一昨日、ワシントンで、「米政府関係者たちが、北朝鮮の不法活動に対して言葉を慎んでいるのは、北朝鮮指導部を犯罪活動容疑で起訴する案を考えているためのようだ」と述べた。過去、パナマの独裁者マニュエル・ノリエガ大統領を麻薬取り引きの容疑で起訴し、米国の裁判に立たせた前例を念頭に置いているという話だ。

米国はすでに、北朝鮮政府が偽ドル製造に介入した証拠を十分に確保したもようだ。スタンフォード大学国際安保協力センター(CISAC)は、北朝鮮が「101号連絡所」、「平壌商標印刷所」(62号工場)という国立造幣所を設立し、年間約1000万ドルの偽ドルを製造しているという報告書を発表した。

にもかかわらず、韓国政府は依然として、「確証がない」という言葉だけを繰り返す。これと関連して、ホワイトハウスのマイケル・グリーン補佐官は最近、「北朝鮮の偽ドル製造問題をめぐり、韓国が中国よりも強く米国に対北朝鮮圧迫の中止を求めた」とし、「そうすればするほど、北朝鮮はさらに、韓米同盟を分離させようと考えるだろう」と述べた。

「北朝鮮庇護」で一貫する韓国政府と与党は、「韓半島和平体制管理のためには、北朝鮮を刺激してはいけない」という考えに固執しているようだ。しかし、韓国が内在的アプローチの論理で北朝鮮をかばうほど、韓米間の隙間は広がり、米国は韓国を無視する可能性が高くなる。そして国際社会は、韓国を北朝鮮と同類の「変な国」として扱う素地が大きくなる。