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[社説]暴力デモも、過剰解散も責任を追及すべき

[社説]暴力デモも、過剰解散も責任を追及すべき

Posted December. 28, 2005 03:19,   

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先月、ソウル汝矣島(ヨイド)で行われた農民デモに参加していたチョン・ヨンチョル氏とホン・ドクヒョ氏が死亡したのは、警察の強制解散によるものだという国家人権委員会の調査結果が出ると、 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と許准榮(ホ・チュンヨン)警察庁長が昨日対国民謝罪文を発表した。盧大統領は、責任者の処罰と被害者たちに対する国の賠償を約束し、「公権力の責任はとくに重く受け止められるべきだ」と強調した。

警察が不法な暴力デモに対応する過程で二人が死亡したのは不幸なことだ。ところが、盧大統領が指摘したように公権力の冷静な行使には適切な歯止めが要る。そのようなことから、警察が自制力に欠け、災いを招いたのは残念なことだ。たとえ、不可抗力的な状況だったとしても、警察の責任は免れない。

ただ、二人の農民の不憫な死を契機に暴力デモについて、国家・社会的により深刻に論じる必要がある。警察が不法な暴力デモに対し、手をこまねているわけには行かない。今回問題になった状況は、許された範囲内の平和的なデモで警察の過剰対応により死者が出たわけではない。当時、デモ現場には木棒や鉄パイプ、火炎瓶が投げかけられ、警察も200人以上が怪我をした。このような状況で公権力の自制を望むのは事実上無理だ。暴力デモを企画し、強制解散を誘発した側の責任も厳重に追及すべきだ。

先進国では公権力に対する不法な挑戦を決して許していない。しかし、韓国は政府が生ぬるい対応の仕方をしてきたため、かえって不法な暴力デモを育ててきた始末だ。昨日、盧大統領も暴力デモが最初から企画されているということを指摘しながらも「そのような事態に政府が責任をきちんと負うようにするには、市民のコンセンサスが必要だ」というあいまいな発言をした。不法デモの撲滅に反対する国民でもいるという話なのか。

この際、韓国のデモ文化を抜本的に見直すことだ。政府は何よりも不法なデモには厳重に対応するという確固たる意志を示すべきだ。暴力の行使を見過ごすような場当たり主義では解決は縁遠いものだ。暴力デモで社会秩序が崩れると、国も成り立たない。