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「ひさご形の入口」に金が集まる

Posted November. 22, 2005 08:43,   

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「初めて商売を始める人は、1日の流動人口が2万人くらいだと言うと、いきなりあせって契約をしようとします。しかし、流動人口にだまされてはなりません」(ファミリーマート、ミン・スンベ課長、35)。「収益について欲張らず、どれだけ安定したビジネスができるかを考えなければなりません」(GSリテール、チャン・ジュンス課長、36)。

ミン課長とチャン課長は、「商店街についての眼力」が高い。ふたりには「どこで商売をすればもうかるか」が、一目でわかるという。ふたりの商店街を見る眼力は、自営業者や商店街投資家にとって、ひたすらうらやましいものだ。

GSリテール・コンビニエンスストア事業部開発5チーム長のチャン課長と、ファミリーマート営業第1本部江南(カンナム)開発チームのミン課長は、10年以上、商店街を歩き回ることに徹し、自分で目で見て判断してきた店舗開発の専門家だ。95年からコンビニ店の立地開発に従事してきたふたりは、これまでに開設した店舗だけでも、それぞれ250店舗、210店舗にのぼる。

○「大もうけの位置条件を探れ」

18日午後、京畿道城南市寿井区(キョンギド・ソンナムシ・スジョング)のある地下鉄駅付近の商店街。チャン課長は青果店を指さし、コンビニ店の立地としていい条件の場所だと耳打ちした。「背後に840世帯のマンション団地があり、住民たちは青果店の前を通って、地下鉄を利用しています。こうした場所は商店街に適しており、『ひさご形の入口』を持つ立地条件と言われています」。コンビニ店が設置される場所の周辺には、パン屋、アイスクリーム専門店、文房具屋などを建ててもいい、というのがチャン課長の説明。チャン課長は、コンビニ店やパン屋は、動線の把握が肝要だと強調した。

通勤時間や昼食時間など、1日に3回くらいは、主な経路を把握しなければならないとのこと。大きな道だからといって必ずしも流動人口が多いわけではないという。直接、目で確認するためには、付近の高層ビルの屋上に上がって見てみるとよい。チャン課長は、風俗店で働く女性が多い住宅地にコンビニ店を出し、成功させたこともある。

昼には売上げが少なくても、午前3〜4時に発生する売上げで、十分に収益をあげられるとのこと。時間帯別の動線を逃さなかった結果、という説明だ。ミン課長は、商圏の半径のなかにある世帯数を強調した。正確な世帯数を把握するため、電気計器、水道計器、郵便受けなどを一々数えることもある。夜間にそうした調査を行っている途中で、誤解されて警察署に連行されたこともある。

○商店街の分譲価格に注意すべし

商店街の分譲会社は、ほとんどの場合、賃貸収益を上積みして教える。売ってしまえば、それで終わりだからだ。ふたりは「商店街の価格は変動が激しいから、契約するときに注意が必要」と助言する。

チャン課長は「昨年のいまごろ、保証金1億ウォン(約1000万円)に月ごとの賃貸料300万〜400万ウォン(専用面積15〜20坪)だった京畿竜仁市竹田(ヨンインシ・チュクチョン)地区の商店街が、現在は、保証金5000万ウォン・賃貸料200万〜250万ウォンに下落した」とし、「収益をあげられない商店街は価格が落ちるほかない」と話した。ミン課長は「だいたい築2年の商店街の場合、賃貸料を市場価格に合わせてあるため、初心者がとんでもなく高い賃貸料を支払う危険は少ない」と指摘した。

初心者の商店主が、商店街を選ぶ場合、惹かれやすいのが流動人口だ。ミン課長は「流動人口のうち『本物の客』は、多くて2%くらい」であり、「流動人口が多い場所は賃貸料が高いため、収益性が悪くなることがある」とアドバイスした。ふたりとも「契約する前に、似たような規模で商売をしている周辺地域の店舗を訪ねて、売上高を調べるのが重要」だと話した。



jameshuh@donga.com