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[オピニオン]北東アジアにおける空母競争

[オピニオン]北東アジアにおける空母競争

Posted July. 21, 2005 03:05,   

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米国は紛争地域に介入する意志を明確に示す場合には、航空母艦をよく活用する。中東の情勢や韓半島の情勢が緊迫すると、空母を当該地域に派遣するのだ。米国のひとつの空母戦闘団は、空母のほかに巡洋艦と駆逐艦7〜8隻をはじめ、航空機70〜80機、潜水艦などで構成される。小さな国の全軍事力なみの火力である。米国はこうした空母を11隻保有している。

◆米国のほかに、フランス、英国、ロシア、スペイン、イタリア、ブラジル、アルゼンチン、インド、タイなどが空母を持っているが、規模や性能の面で米国とは比べ物にならない。たとえば、タイが保有している軽空母(1万1400トン級)は、7〜8万トン級が主流の米国の基準から見れば、大型上陸艦ぐらいに過ぎない。米ソ冷戦時代にも空母の戦力は米国の方が圧倒的に優勢だった。F−18など最先端の戦闘機が離着陸できる米国の空母に比べて、ソ連の空母は戦闘能力の劣るヘリなど垂直離着陸機を積載する水準だった。

◆北東アジアで、「空母競争」に火が付いたという。中国と日本の関心の的である。中国が秘密裏に7万8000トン級の空母を建造しているという噂はかなり前からあった。ともすれば軽空母への転用が可能な1万3000トン級の上陸艦を保有している日本も、中長期的にふたつの空母艦隊を作る計画を進めている。最近浸水式を行ったわが国の1万4000トン級の上陸艦「独島(ドクド)艦」も周辺国では軽空母と見る見方が多い。

◆中国と日本が空母競争に乗り出す理由は明らかだ。どの国がどのような空母を保有するかということは、北東アジアの覇権の行方において重大な変数になるからだ。しかし、こうした競争も米国に比べれば、「子供の遊び」に過ぎない。北東アジアでディーゼルエンジンの空母をめぐる競争をしている間に、米国では核推進空母時代を過ぎ、「敵の攻撃を避けて潜水まで可能な空母」を研究しているというのだ。「米国と仲良く過ごすのが、軍備競争にお金を注入するよりましだ」という言葉が出てくる所以である。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員songmh@donga.com