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北朝鮮への送電計画、99年に技術問題で放棄

北朝鮮への送電計画、99年に技術問題で放棄

Posted July. 14, 2005 02:07,   

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韓国電力公社(韓電)が99年初め、北朝鮮に電力を送る計画を立てたが、主務省庁の産業資源部(産資部)が反対したうえ、技術的な問題にぶつかり、途中で放棄していたことが分かった。また、現政権が送電を担当する韓電を排除したまま、北朝鮮と送電についての交渉を行ったことをめぐり、技術問題に背を向けたまま急ぎすぎたのでは、と指摘する声も出ている。

98年5月から99年4月まで韓電社長を務めた張栄植(チャン・ヨンシク)米ニューヨーク州立大経済学科教授は13日、東亜(トンア)日報との電話インタビューで「99年初め、金大中政府の南北(韓国・北朝鮮)経済協力事業を支援するため、韓国側の剰余電力を北朝鮮に供給する案を韓電レベルから大統領に提案したが、産資部の反対で実現しなかった」と伝えた。当時、韓電・電力経済研究所は、京畿道議政府(キョンギド・ウィジョンブ)と平壌(ピョンヤン)をつなぐ送電線を設けることにし、時間帯別の送電規模まで決めた。

しかし、当時の朴泰栄(パク・テヨン、故人)産資部長官が、大統領に「問題が多い」との趣旨の報告をし、事業が取りやめになったとのこと。張教授は、朴元長官が費用問題を集中的に指摘し、同事業の推進を阻止した、と話した。張教授は、送電計画をあきらめたもう一つの理由として、南北を一つの電力網で結ぶと、大規模な電気事故が起こりうるとの点を指摘した。

北朝鮮側の送電・配電施設が老巧化し、停電事故が起きた場合、北朝鮮に電気を供給するため韓国の発電所側が消耗する電力量の過度な増加によって停電が起こり、他の発電所に拡大するといった、連続停電の事態を招きうる、とのこと。これについて、産資部・崔敏九(チェ・ミング)電力産業課長は「南北の電力系統を独立的に運営すれば連続停電を防げる」と述べた。

張教授はまた「kw(電力)とkwh(電力量)も区分できない鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が、北朝鮮と専門的な内容について協議し、性急に発表した」とし、「無理な約束をしたのではないかと懸念される」と述べた。韓電・韓逷皓(ハン・ジュンホ)社長も12日、東亜日報の電話インタビューで「政府は、北朝鮮への電力供給計画と関連した技術的な内容を、韓電と協議したことがない」と確認した。



legman@donga.com