米国男子プロゴルフツアー（ＰＧＡ）は優勝賞金だけで平均９０万ドルに達する。メジャー大会はそれより多い１００万〜１２０万ドル。１回優勝するだけで富と名誉を一気に手に入れる。参加選手に成績にしたがって与えられる賞金総額は平均４５０万ドルで、少なければ３００万ドル、多ければ７５０万ドルにのぼる。５０歳以上選手で構成されたシニアＰＧＡが賞金と人気面でＰＧＡに次ぐ。朴セリ、朴祉垠（パク・ジウン）、金美賢（キム・ミヒョン）が活躍する米国女子プロゴルフツアー（ＬＰＧＡ）は、シニアツアーより、賞金、人気面で押される。
◆ＰＧＡの優勝賞金はＬＰＧＡの賞金総額とほぼ同じだ。そのため、前者の１勝が後者の１０勝に匹敵するという話も出る。それほど、崔京周（チェ・ギョンジュ）が今まで２勝をおさめながら活躍している「夢の舞台」ＰＧＡは、世界的な選手たちが競り合う舞台だ。「ゴルフ女帝」と言われるアニカ・ソレンスタムも、「天才少女」というミッシェル・ウィも、ＰＧＡのカット（予選）を通過できなかった。６０年前に、予選を通過した女性がたった１人いたに過ぎない。
◆このような「ゴルフ達人」たちのために、１年に４５〜４８の大会が開かれ、彼らは毎週出場するわけだ。彼らを太平洋を越え極東まで来させてＰＧＡ大会を開くのは無理だ。米国を脱する大会は移動、適応、帰国後のコンディション調節まで、「２週間所要」で計算する。ＰＧＡトップランカーを招聘するのは、夢のまた夢。タイガー・ウッズが日本に現れれば、出場料だけで２５０万ドルだと言う。
◆日本にもＰＧＡ正規大会はソニ−オープンの一つしかない。それも、米国と日本の中間地点であるハワイで年初に開幕戦で行う。選手たちが日本までは来ないからだ。このような事情を知ってか知らずか、韓国観光公社が振興基金と予算など６０億ウォンと、スポンサーから受け取った３７億ウォンをもって済州島で行った大会が、監査院の監査を受けている。大会日程が米国のサンクスギビング・デーと重なったため有名選手もあまり来なかったうえ、広報效果も落ちたというのだ。万事は欲張れば問題が生じる。ゴルフスイングも力を抜くのが基本だ。
金忠植（キム・チュンシク）論説委員skim@donga.com
About Dong-A Ilbo