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体内炎症防ぐ新薬候補物質開発 在米韓国人学者主導で

体内炎症防ぐ新薬候補物質開発 在米韓国人学者主導で

Posted July. 11, 2005 03:20,   

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肝炎や肺炎など体内すべての炎症性疾患を根本的に治療することができる新薬候補物質が、在米韓国人科学者の主導的な研究で開発された。

米ヴァンダービルト(Vanderbilt)大学医学部微生物・兔疫学科の趙大雄(チョ・デウン)研究教授(37)は10日、「細胞透過性の治療タンパク質(SOCS3)」を開発してマウスに投与した結果、肝、肺、腎臓など各種臓器の炎症発生を防いだのはもちろん、死亡率を80〜100%水準から20%水準以下に下げるのに成功したと発表した。

同研究成果は、英国の世界的な科学専門誌『ネイチャーメディシン』オンライン版に10日発表された。

SOCS3は細胞内に存在するタンパク質の一種で、病原菌が身体に侵入した時炎症を起こさないように、病原菌の信号を遮断させる役目を果たす。

研究チームは、このSOCS3を分離した後、細胞に注入することで炎症発生を效果的に防ぐことを期待している。

しかしSOCS3は巨大分子であるため、自然状態では細胞の中に入っていけない。

趙教授は、「細胞の成長を助けるタンパク質の一部分(MTM)をSOCS3に付けたら細胞の中に入った。SOCS3は、人体の中で作られる『自然産』治療タンパク質であるため、従来の合成薬物に比べて效能と安全性が優れている」と話した。

また趙教授は、「SOCS3は、がん細胞を絶えず分裂させる信号伝達メカニズムも遮断するものと知られている。今度開発した物質は、抗がん剤として使われることも可能だろう」と付け加えた。



wolfkim@donga.com