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10月、ソウルに「世界幹細胞銀行」設立 黄禹錫教授

10月、ソウルに「世界幹細胞銀行」設立 黄禹錫教授

Posted June. 08, 2005 07:16,   

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「来年後半頃、全体の半分が終わると、国民が中間拍手をしてくれると思う」

黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学碩座教授は7日、ソウル中区太平路(チュング・テピョンノ)にある韓国プレスセンターの国際会議場で開かれた「第134回寛勳(クァンフン)討論会」で、研究過程での困難と失敗談、クローン人間の可能性、倫理問題などについて立場を明らかにした。

黄教授は「最近、米国と英国の研究チームが共同で韓国に幹細胞銀行(World Stem Cell Bank)を設立しようと提案してきた」と述べて、「呉明(オ・ミョン)副総理兼科学技術部長官など政府の高官と協議した結果、早ければ今年10月頃に設立することができるとみている」と明らかにした。

引き続き、「米・英の研究チームは自国で確保した幹細胞をこの銀行に寄託すると明らかにした」として、「幹細胞を利用した21世紀の難病治療の総本山は、大韓民国になるだろう」と話した。

黄教授は7日、寛勳クラブ主催で開かれた朝食会の討論会で、特有の文学的比喩と達者な口調で、100人余りの国内外の記者たちを2時間終始集中させた。

黄教授チームに対する世間の最大の関心は、いつ頃幹細胞で患者を治療することができるのかに集中されている。

これに対して、黄教授は「全体の半分が来年下半期に終わる」と言ったが、前半の内容が何か、具体的な実用化時期がいつかは示さなかった。

1957年、国内の報道人たちが設立した寛勳クラブが政・財界の著名人を招待して討論する寛勳討論会に、科学者が招待されたのは初めて。

——黄教授チームが抽出した幹細胞の実用化の時期を、マラソンに喩えて説明してください。

「これは実際の『マラソン中継』とは違う。ともすれば全世界の難病患者たちに誤った希望を与える可能性があるし、外国のライバルに重要な情報が漏れることも懸念されるため、具体的に話すことはできない。ただ去年、幹細胞を初めて培養したことをマラソンの20km地点、幹細胞を望む方向に分化させる研究は25km、治療過程の標準化は30km地点に喩えることができる。以後、実験が十分に行われてメカニズムが正確に究明できれば、ゴールに着けるだろう」

——国際共同研究に向けて、より果敢に連合戦線を組むつもりはないのか。

「ちょうど昨日、ソウル大病院で各界の専門家が集まって突っ込んだ議論が行われた。海外研究チームの長・短所とノウハウを徹底的に分析して、国際共同研究のための戦略を構想している。専門家に構成された発展協議会を発足させて1次点検をした後、政府と協議する計画だ」

——最近カトリック、キリスト教など宗教界で黄教授の研究が、生命倫理に反するという立場を発表している。これに対する見解は…。

「クローン人間に関して言えば、一言で言ってナンセンスだ。それは非倫理的であるだけでなく、技術的にも不可能だ。最小限1世紀以内にクローン人間に会える機会はないだろう。宗教界と倫理係の多様な意見を尊重する。すべての科学技術は二面性がある。倫理的批判のない生命工学はブレーキがかからない自動車、信号のない街頭に比喩することができる。過去はもちろん、現在も大事な教えと受け止めてより気をつけていく」

——去年5月、韓国生命倫理学会が公開討論を提案したが、応じない理由は…。

「怖くて出なかったのではない。社会的論争に出るより研究に専念する科学者の姿勢が正しいと判断したのだ。私たち研究チームは国民の前に堂々と言える」

——今度の業績でノーベル賞を受賞するに値するという話が多いが…。

「ノーベル賞が目標ではない。歴史に『真の科学者だった』と1行でも記録されれば、大事な財産となるだろう。代わりにエピソードを一つ話したい。去年2月第1番目の幹細胞研究の成果を発表する前に、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領夫妻が実験室を訪れた。当時、この研究成果は誰も分からない極秘事項だった。盧大統領は説明を聞いて『研究チームにどんな支援をすればいいか、聞かせてください』と語った。私は『大統領任期中に結果が出ないかも知れない長距離マラソンのようなものなので、代わりに他のチームに支援してください』と答えた。しかし、盧大統領は『20、30年後に科学を理解して、支援を始めた大統領として記録されたら、何より嬉しいこと』と語った。このような支援に感謝するとともに、ノーベル賞は後学たちが受賞しなければならないと思う」

—実験途中「自殺衝動」を感じるほど挫折したことがあると聞いたが…。

「2003年、停電の事故のため、それまで多くの努力の末に得た『クローン胚芽幹細胞』の大部分が死んで、二つの集団(コロニー)だけ生き残った。その時は本当に死にたい気分だった。夜おそく、ソウル大医大の安圭里(アン・ギュリ)教授に電話をかけて『明日の朝、これらも死ねば、これ以上生きたくないから、葬式の準備をしてください』と言った。幸いに残った幹細胞が旺盛によく育った」

——セキュリティーを強調しすぎると、科学研究に「国境」を作る国粋主義にならないか。

「科学には国境がない。しかし科学者には祖国が必要だ。科学は人類福祉に向けて走る希望と夢の列車だ。しかし、人類がその有難さを大韓民国の名前で受け入れさせたくて、セキュリティーを強調するのだ。『メイド・イン・コリア』の幹細胞を人類に配ることができたら、胸いっぱいになるだろう」



wolfkim@donga.com