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[社説]「対北朝鮮対応」巡る韓米の軋轢、根を憂慮する

[社説]「対北朝鮮対応」巡る韓米の軋轢、根を憂慮する

Posted April. 15, 2005 23:25,   

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北朝鮮内部の急変事態に備えるために、韓米連合軍司令部が、「作戦計画5029−05」を作成していたが、国家安全保障会議(NSC)の反対で中断したという。NSCは、「同計画の多くの事項が、韓国の主権行使に重大な制約要素になる恐れがあるためだ」と説明したというが、納得し難い。北朝鮮政権の崩壊のような危機状況を想定して対策を講じておくことは、両国軍の当然の責務である。戦時作戦権を在韓米軍が有している状況ではなおさらである。

NSCの言う「主権行使の制約要素」が具体的にどのような内容かは知り得ないが、同盟国ならば、米国側との協議を通じて、意見の相違を狭めることができるのではないか。NSCはこのような計画がなくても、有事の際に韓国軍が独自で対処する他の方法があると信じているのだろうか。

これに対して、もう少し明らかな説明がなければならない。ただでさえ韓米間の軍事対話チャンネルに異状の兆しがますます濃くなり、国民の不安は高まっている。最近、在韓米軍防衛費分担金に対する米軍指揮官の露骨な反発があり、ザイトゥーン部隊員の削減をめぐり両国が神経戦を繰り広げている。前例のないこのような葛藤と摩擦の根には、韓米同盟の基盤を揺るがすような韓国側の言動が原因に一つになっていることも事実である。

政権発足とともに飛び出した自主国防のスローガンに続き、在韓米軍の戦略的柔軟性に対する否定的な大統領の発言、実益はなく周辺国の警戒心だけを高めた北東アジア均衡者論、「韓中軍事協力を韓日レベルに合わせる」という国防長官の発言などが、全体的に「韓国が韓米同盟の軸から逸脱するのではないか」という疑問を生んでいることを否定することはできない。

政府は口を開けば韓米同盟に異常がないと言ってきた。しかし、国民が肌で感じる現実は違う。過去からは想像すらできないことが起こっているため、憂慮しているのである。北朝鮮核問題はもとより、韓国の安保環境は少しもよくなった所がない。韓国がまず安保の根幹である韓米同盟を揺さぶるような印象を与える理由はない。