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クレーンで文化財窃盗、犯人グループ逮捕

クレーンで文化財窃盗、犯人グループ逮捕

Posted March. 31, 2005 23:24,   

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慶南尚道(キョンサンナムド)と全羅南道(チョンラナムド)、忠清南道(チュンチョンナムド)周辺の寺院や個人博物館などから2350点あまりの文化財を盗んだ犯人グループが捕まった。

彼らに盗まれた文化財には、大邱達城郡(テグ・タルソンクン)に位置する道東(トドン)書院本堂(宝物350号)の基壇石(建築物の基礎として積み上げる石)や、全羅南道宝城郡(ポソンクン)のプリギプンナム博物館に保存されている仏像の光背(仏像の後頭部につける光模様の飾り)など、貴重な文化財が多数含まれている。

●過去最大規模の盗難事件

ソウル地方警察庁の広域捜査隊は、文化財を盗み取った朴容疑者(53)らと、彼らに古美術商を斡旋した鄭容疑者(46)を31日、文化財保護法違反の疑いで逮捕した。鄭容疑者は韓国古美術協会の支部長を務めたこともある。

警察はまた同日、盗難品の売買を斡旋した孫容疑者(53)ら2人に対しても同様の疑いで逮捕状を申請し、盗難品を購入した権容疑者(63)ら2人を在宅起訴した。

警察によると、朴容疑者ら4人は2月15日夜8時頃、道東書院に入り、朝鮮時代初期に作られた本堂の基壇石2点を盗み取るなど、昨年8月から最近まで11回にわたって約2350点の文化財を盗んだ疑いがもたれている。

容疑者たちは盗んだ文化財を鄭容疑者ら古美術品の専門家に売り渡し、鄭容疑者はまた別の古美術商に販売していたことが明らかになった。

押収された文化財の中には、最近、文化財庁に盗難の届出があったプリギプンナム所蔵の仏像の光背など5点、忠清南道瑞山(ソサン)海美(ヘミ)郷校所蔵の典籍類8点、全羅南道霊光郡(ヨングァンクン)の鄭氏家門が所蔵していた将軍石2点、安東権氏など9つの家門の族譜(家計図)や古い辞令書も含まれている。

文化財庁の関係者は「盗難品の数では過去最大規模で、まだ鑑定はしていないが、盗難品の価格を合わせると80億ウォン台に上るだろう」と話した。

警察は彼らの他にも文化財専門の窃盗団が4、5グループはあるとみて、文化財が海外に流出している可能性についても調査を続ける一方、逃走している共犯の金容疑者(41)など3人の行方を追っている。

●盗難に無防備な文化財

朴容疑者らはクレーン装着のトラックを使い、夜間に人通りが少なく、警備の手が薄い書院や郷校に潜入し、石物などの非指定文化財を盗んだと警察は説明した。

今年初めにも全羅南道一帯の墓地から非指定文化財である朝鮮時代の将軍石1対など20億ウォン相当の古美術品を盗んだウン容疑者(53)ら3人が捕まった。

非指定文化財とは各市・道の条例による指定は受けていないが、保存する価値があるものを指す。これらの大半は、警備などが不十分で盗難の危険にさらされているというのが捜査当局の説明だ。それに所有者が公開を嫌っているので、正確な現状把握すらなかなか難しい。

また、文化財の窃盗犯は盗難品の取引段階までは表に現われないので、警察は犯人の逮捕に苦労している。



jarrett@donga.com