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[オピニオン]ニート族

Posted March. 23, 2005 22:47,   

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豊かな欧州諸国が「ニート族」問題で頭を抱え始めたのは1990年代からのことだ。「Not in Education,Employment,or Training」の頭文字を取った新造語「NEET」は、英国で初めて作られた。無業者とも訳されている。失業者が仕事をしたい意志があるが働き口が見つからない人のことを言うのに対して、無業者は仕事をしたい意欲に欠けている人たちだ。日本には職業を持たず、学校に通わず、職業訓練も受けていない15〜34歳の若者が85万人に上るという。

◆日本では若者3万人に1人が「フリーター(Freeter)」だという。「free arbeiter」の略語だ。親と一緒に暮らしながら、小遣いがなくなるとしばらくアルバイトをしては、すぐ辞める。最初から臨時の仕事さえもしようとしないニート族は、フリーターよりももっと悪性だ。良い働き口が不足することにも一部の原因があるが、若者の心理状態の変化とより深い関連がある。国全体が貧しかった時代には、食べて生きるために何か仕事をしなければならなかった。ニート族は一種の豊饒病なのである。

◆米国では、似たような現象を「銀サジ症候群(silver spoon syndrome)」と呼ぶ。金持ちの家で銀サジを使うことから由来した言葉だ。世の中のことがつまらなく見え、動機付けができないため、30歳を超えても親に頼り続ける。緩怠、財政的な無責任、中毒(麻薬、セックス、賭博)、自己中心的な生活態度、人間関係の失敗が、この症候群の特徴だ。目的とモチーフを失って険しい世の中で漂流する人生だ。

◆韓国の青年失業率が今年2月基準で8.6%と、全体失業率の2倍を超えた。自暴自棄の青年就職浪人と大卒失業者が溢れている。中小企業の社員募集が数百倍の競争倍率を示しているのをみると、我が社会の若者たちは働きたい意欲で充満している。欧米と日本のように、個人に責任が帰するニート族は多くないようだ。若者たちに提供できる働き口を創出できない経済構造と政策により大きな責任があるのだ。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com