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[オピニオン]「数字遊び」

Posted January. 30, 2005 22:46,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が年頭記者会見で、2008年までに韓国経済は1人当り国民所得2万ドルを達成し、先進国入りを果たすことができると述べた。嬉しい話だ。しかし国民は頭を傾げるだろう。参加型政府任期中は経済はあまり良くなりそうもないのに、どのようにして3年後に先進国入りを果たすことができるのか。大統領が嘘をついたか、統計に対して無知だったか、それとも補佐陣が大統領を誤導したか。そうでなかったなら可能でないシナリオだ。

◆魔の2万ドルという数値はどのようにして出たのか。それは統計的錯視現象によるものだ。まず昨年、ドルの為替レートが1200ウォン台から1000ウォン水準に落ちた。これでウォン建て国民所得はあまり増加しなかったのにもかかわらず、ドル建て国民所得を急増させたのだ。ドル建て国民所得の増加分のうち67%程度が為替レートの下落のおかげだ。

◆その次に、昨年は韓国銀行が国民所得の推計方式を変えたが、これが韓国の名目国民所得を14%以上も増加させた。国民経常の基準年度を1993年から2000年に変え、国民所得の内容である国民経済体系(SNA)を1968年基準から1993年基準に切り替えたのだ。最近の経済環境の変化を反映するために基準年度を5年ごとに変え、国連の勧告によって新しい国民経済編制基準(1993、SNA)に変えることは当然すべきことだ。しかしそれによって増加した名目国民所得は、本当に国民所得を高めて国民の生活水準を高めたことではない。

◆実際に変わった推計方式でこの数年間の経済成長率を計算し直してみると、ほとんど差がない。数字上だけ国民所得が高くなって実際に経済成長を足したものではない。そして新しい国民所得推計方式と物価上昇率を考慮すれば、先進国入りの第一関門である2万ドルは、2008年には2万5000ドル以上に上がっているはずだ。ただ「数字遊び」で先進国になることはできないのだ。

羅城麟(ナ・ソンリン)客員論説委員(漢陽大学経済学教授)hwalin@hanyang.ac.kr