排せつは食べることと同様、重要な機能だ。「排せつの快感」は心理的にも安定をもたらす。そのため、排せつがうまくいかないと、ストレスは溜まるしかない。一週間の排便回数が３回未満だったり、便器に座ってもなかなか出てこない場合は便秘と言える。
この２０年間で便秘患者は大きく増加した。子供の患者も増える傾向を見せている。西欧化した食生活と少ない活動量、ストレスなどが主な原因だ。そのため、便秘は現代病、文明病と呼ばれる。座便器のためだという主張もある。座便器に座って大便をすとき、力を入れ間違えて便秘になるというのだ。肛門に力を入れているつもりが、実際にはお腹にのみ力が入って肛門が塞がってしまう。この場合、便秘薬は全然効かない。内視鏡を使って、筋肉使用法（バイオフィードバック）を身に付ければ、８０％以上の効果がある。しかし、この場合でなければ、生活習慣を見直すのが最善の予防法であり治療法だ。
▲ファースト・フードと冷凍食品は便秘を誘発〓朝食は必ず食べた方が良い。大便を良くするには胃腸→大腸→直腸につながる連動運動が活発でなければならないが、朝食を抜きにするとこの運動がうまく行われない。どうしても朝食が食べれない場合は、水２杯か冷たい牛乳を１杯でも飲むことにしよう。
ダイエットのために食事量を大きく減らすと便秘になりやすい。この場合も腸の連動運動がまともに行われない。消化がうまくできないからと言って、柔らかなものばかり食べるのも良くない。ファースト・フードと冷凍食品も便秘には良くない食べ物だ。
▲食物纎維が正解〓韓国栄養学会の食物纎維の一日勧奨量は２０〜２５グラム。しかし、菜食が中心の韓国人は意外と食物繊維が不足している。１９９０年の調査で、韓国人は平均１７．３グラムしか食べていなかった。最近実施されたある調査の結果、女子大生は平均１５グラムしか摂っていないことがわかった。
食物纎維が不足すれば、大便がよく出ず、大便が出てきそうな感じもあまりしない。たとえ大便をもよおしても「硬くて」簡単に用を済ませることができない。
普段から食物纎維の豊かな食材を選んで食べよう。豆、小麦、ライ麦、麦などの雑穀、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、セロリーなどの野菜、みかん、りんご、葡萄、桃などのフルーツ、のり、ワカメなどの海藻類が良い。
最近シリアル、飲み物など食物繊維を補強した食品が相次いで市販されている。一々確認して食べるのが面倒なら、こうした食品を利用するのも方法である。
▲豆に注目しよう〓便秘解消に一番良い食べ物を一つ選ぶとしたら、多くの専門家が豆をあげるだろう。まず、豆には食物繊維が豊富に入っている。また、豆に含まれているオリゴ糖の成分が便秘の緩和に良いという研究結果が相次いで発表されている。
日本のある医学研究所で一週間に３．５回大便をする人にオリゴ糖１グラムを食べさせた結果、回数が４．５回に増えた。２グラムに増やしたら回数は５回に増えた。オリゴ糖をやめると、大便をする回数は前に戻った。
オリゴ糖は腸内乳酸菌の繁殖と活動を助け、腸の運動を促進させて大便が腸内に止まる時間を減らして、排便を促す効果がある
（ヘルプ〓泳洞（ヨンドン）セブランス病院消火器内科の朴ヒョジン教授、三星ソウル病院消火器内科李の李プンヨル教授、同病院小児科の朴ファヨン教授）
金相勳 corekim@donga.com
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