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先行学習の悪循環

Posted November. 29, 2004 23:19,   

한국어

主婦の金さん(43)は昨年、小学校2年生の娘とソウル江南(カンナム)のA塾を訪ねて衝撃を受けた。6歳の時から同塾に通ったという同い年の子供が、中学校2年生課程の数学の問題を解いていたからだ。

金さんは、「あまりにも心配で子供を同塾に1年間通わせた。それで数学競試大会で金賞を受けることができた。先に進む人をみれば、父兄たちは揺れざるを得ない」と言った。

朴さん(40)はこの頃、小学校2年生の息子を英語の塾に続けて通わせるかどうかで悩んでいる。英会話をさせようと思ったのだが、塾では「impeccable」「bewildered」のような難しい単語を覚えさせる宿題が多く、子供がまともについて行けなかったからだ。

塾側は、「TOEICとTOEFLの準備をして欲しいという父兄たちの要求が多くて仕方がない」と言った。

冬休みを控え、ソウル江南と木洞(モクドン)、上渓洞(サンゲドン)、京幾道盆唐(キョンギド・ブンダン)など私教育需要の多い地域の塾らは最近、先行学習新入生を募集している最中だ。毎朝、新聞に挟み込まれてくる広告ちらしが数十枚に至る。

塾らは、「外国語高、科学高に行くためには、小学校3、4年の時に始めても遅い」とか、「大学修学能力試験は高校1年までに全ての準備を終えなければならない」と広報している。

△先行学習の実態と副作用=先行学習熱風は私教育への依存を益々深化させる。

ソウル江南D中学1年のK教師は、「学期の初め、英語の試験平均が90点台だった。易しい教科書は役に立たないので、最初から原書をコピーして授業をしてきた」と言った。

ソウル松坡区(ソンパグ)Y中学のP教師は、「塾の宿題のため、学校の宿題を出さない教師も多い。それに、宿題をたくさん出せば、父兄たちから苦情が入る」と言った。ソウルP小学校は、6年生の教室ごとに2、3人が高校数学参考書である「数学の定石」を所持している。担任のC教師は、「このような子供たちもいい加減に勉強するので、授業態度が良くないうえ、易しい数学問題を解けない場合も多い」と言った。

大半の塾が先行学習に重点を置いているため、学校授業の進度通り教える塾は探したくても探しにくい。

最近、ある外国語高に合格したS中学3年生の李さん(15)は、「正常進度課程は下位圏学生たちが多くて授業の雰囲気が良くない。上位圏学生たちは教科課程より1年半ぐらい先に進んでいる場合が多い」と言った。

△先行学習は効果はあるのか=ソウル江南のJ中学2年生のHさんは、ある数学塾で高校1年課程の数学を学んでいる。Hさんは、「先行学習のお陰で、中学に入ってから、数学はいつも100点だ。どうせ学ぶ内容を予め勉強すれば、学校の成績も良く維持できる」と言った。

しかし、一部を除いては、先行学習の効果が大学入学まで持続するのは難しいという指摘だ。

ソウルC高校のK教師は、「中学校の時、高校課程を予め学んで競試大会入賞経歴が多数あるにもかかわらず、高2、3の時、成績が落ちる学生たちがかなりいる」と言った。

兪在奉(ユ・ジェボン)成均館(ソンギュングァン)大教授(教育学)は、「先行学習の内容をまともに理解できないうえ、学校の授業はつまらないと感じる副作用が表われている」と指摘した。



李那姸 孫曉林 larosa@donga.com aryssong@donga.com