２６日付の日経新聞が北京発で報じたところによると、中国政府は、中国内に流入する北朝鮮脱出者（脱北者）が急増するのを防ぐため、韓国政府に、脱北者のための定着金支援を中止するよう求めた。
中国政府は、また、ベトナムとモンゴルなどにも、脱北者の一時的な受け入れを自制し、中国との国境地帯で厳しい警備態勢を敷いてくれることを要請した。同紙によると、中国は、韓国政府が支援する約３０００万ウォン（約３００万円）にのぼる脱北者定着支援金の一部が「成功手当」として脱北仲介業者（ブローカー）に渡され、いわゆる「企画脱北」を拡大させている、と判断している。
また中国は、米国が北朝鮮人権法を制定したことを契機に、脱北事態が加速化するのを懸念し、検挙した脱北者を北朝鮮に強制的に送還しており、外国公館に駆け込んだ脱北者に対する出国許可も渋っているという。
これについて、韓国政府当局者は「中国側から『中国に滞在中の脱北者の韓国行きを制限してほしい』との要請はあったが、定着金に関連した話はなかった」とし「韓国公館に駆け込んだ脱北者の韓国行きを助け、韓国内での定着を支援する、という韓国政府の政策には変わりがない」と話した。
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