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「コリアンドリーム」の明暗

Posted October. 18, 2004 23:19,   

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▲定着実態〓現在、ベトナム、タイ、フィリピンなど10ヵ国以上から、産業研修生制度と雇用許可制で韓国へ来ている外国人労動者は40万名を上回る。外国人労働者は10年余りの間に、地域社会でそれなりの経済的、文化的基盤を形成した。

ソウル永登浦区大林洞(ヨンドゥンポグ・デリムドン)一帯は中国朝鮮族出身が根を下しており、アフリカ、ナイジェリア人はソウル龍山区梨泰院洞(ヨンサング・イテウォンドン)一帯の露店商街に根付いた。

また、京畿道安山市元谷洞(キョンギド・アンサンシ・ウォンゴクドン)は、居住民の70%が中国国籍であるほど、集団村が形成されている。ソウル東大門(トンデムン)と宗廟(ジョンミョ)の間にはネパール人が密集して暮しており、東大門区昌信洞(チャンシンドン)一帯にはドル両替商を営むイラン人が集まって住んでいる。また中区新堂洞(チュング・シンダンドン)と鍾路区崇仁洞(スンインドン)一帯にはパキスタン人が長屋を中心に居住地を形成している。

▲懸念される副作用〓多数の外国人労動者は厳しい環境の中でも、誠実に自分たちの夢を育てている。

しかし、一部では文化の差が乗り越えられず、葛藤をもたらす場合もある。今年2月、安山市元谷洞では、中国人最大の祝日である旧正月を花火遊びで祝ったところ、これを理解できなかったほかの外国人労働者と殴りあいになり、警察が出動する場面もあった。また梨泰院では、手でご飯を食べるのが日常的なインド人に向かって、ほかの外国人が悪口を浴びせ、喧嘩沙汰になることもある。

さらに大きな問題は犯罪。勢力化や圏域化を通して暴力組職化する動きも見られる。特定国家の労働者出身で組織された「H会」は、ソウルなど首都圏一帯で自分の民族の利益を代弁するとして、お金を取り、就業を斡旋するブローカーの役割をしている。彼らはまた、他の外国人が商圏に接近するのを防ぐため、暴力を振るう場合もある。

警察庁によると、警察に検挙された外国人被疑者は00年3438人、01年年4328人、02年5221人、03年6144人で、毎年20%以上増加してきた。今年に入っては7月末までで5143人に上る。

▲「誤解と偏見は禁物」〓専門家たちは、外国人労動者の増加による正確な実態把握と管理は必要だが、不要な偏見は警戒しなければならず、彼らが正常に生活できるよう誘導する合理的な対策作りが必要だと口を揃えて言う。

明知(ミョンジ)大学の朴花緒(パク・ファソ)教授(移民学)は、「ずさんな出入国管理システムの下で、不法滞在の外国人が1ヵ月に8000人ずつ増加している。こうした状況で、外国人同士の葛藤と犯罪が増えるのは、外国の例から見ても必然的なこと」と述べた。

朴教授はさらに、「外国人労動者の大量流入は、国内産業の人力需給と世界化に伴われる必然的な結果だ」とした上で、「外国人労動者の人権を保護しながらも、国益優先の政策を進めるバランスの取れた行政的枠組みの構築と、それを担当する人力を確保しなければならない」とつけ加えた。

安山外国人労動者センターのあるボランティアは、「最近、不法滞在の外国人労動者たちが『反韓感情』を抱いてテロを計画したといううわさは事実と違う。彼らを国内産業の一翼として待遇し、文化の差を理解するのが漠然とした距離感を無くす道だ」と述べた。



鄭世鎭 mint4a@donga.com