15日付の産経新聞が15日、北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋の話として報じたところによると、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は中朝国境を「第一の国防最前線」に指定し、朝鮮人民軍に警備強化を命じたという。
同紙は、これについて、韓国との南北軍事境界線(休戦ライン)よりも中朝国境の方が体制崩壊をもたらす危険があると認識が変化したことを示すものだと伝えた。消息筋によると、今年7月、金総書記が中朝国境の警備強化を指示した後、豆満江(トゥマンガン)と鴨緑江(アムノッカン)付近には民間人を装った情報要員、保安署(警察)、軍部隊が3重の警備態勢を敷いているという。
国境の最前線に情報要員を配置し、軍部隊を後方に回したのは、最近増加の一途を辿っている兵士らの大量の北朝鮮脱出を防ぐための措置とみられるという。消息筋は「警備強化にもかかわらず脱北者は減っていなし、お金さえ支払えば軍部も警察も簡単に買収できる」と伝えた。
産経新聞は、中国で稼いでは再び北朝鮮に戻るケースが増えてから、こうした脱出者たちがもたらす外部世界の情報の流入に北朝鮮当局が警戒感を強めている、と付け加えた。
朴元在 parkwj@donga.com