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上海の米国学校、脱北者9人を中国公安に引き渡した

上海の米国学校、脱北者9人を中国公安に引き渡した

Posted September. 30, 2004 22:31,   

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脱北者9人が先月27日、中国上海にある米国国際学校に駆け込もうとしたが、学校側によって中国公安当局に身柄を引き渡されたと、現地の消息筋が30日明らかにした。

複数の消息筋は「脱北者たちが学校の中に入ってから1時間が経った後、中国公安要員たちに連行された」とし、「彼らは『助けてくれ』と哀願したが、結局学校側の連絡を受けて駆けつけた中国公安に引き渡された」と話した。

このような事実は、学校側が家庭通信文を通じて学校側の立場を父母たちに知らせたことから明らかになった。

複数の消息筋は「学校側は、外交使節でないだけに脱北者を助けるわけにはいかないとの立場を明確にし、脱北者たちが公共施設に入る場合、事前の許可を受けなければならないことを強調した」とし、「授業中であることを勘案して、(学校から)出て行くことを要求したと聞いている」と伝えた。

米国学校に進入した脱北者は男性1人と女性8人で、年齢は10代から50代まで。

脱北者を中国公安に引き渡したのは、先月28日、米上院で北朝鮮人権法案が通過される前のことだが、人道的な側面から議論を呼ぶものとみられる。

北京では、ドイツ学校の場合、ドイツ外交官マンションと同じ敷地内にあるため準外交使節と看做されている。また先月1日に脱北者29人が駆け込んだ日本人学校は、外交公館ではないが自国大使館に連絡を入れ、保護した前例がある。

一方、中国政府は30日、脱北者44人が北京のカナダ大使館に駆け込んだ事件と関連して、脱北者たちを強く非難し、カナダ側に身柄の引き渡しを要求した。

外交部の沈國放次官補は記者会見で「中国はセキュリティ上の理由で身元不明者の外国大使館進入に反対している。中国領土で行われた不法な進入であるだけに、カナダ側は彼らを中国に引き渡すべきだ」と主張した。

中国が国内法違反を理由に身柄引き渡しを要求したことから、上海の米国学校に駆け込んだ脱北者たちと共に今後の身柄処理の行方が注目されている。

しかし、沈次官補は「われわれは彼らを国際法と国内法、人道主義精神に基づいて処理するだろう」との従来の立場を繰り返し明言し、彼らの韓国行きが実現する可能性もあるという見方も出ている。

カナダ大使館に駆け込んだ脱北者44人は、現在、身元確認の手続きを経ており、大半は韓国行きを希望している模様だ。



黃有成 yshwang@donga.com