「アテネ五輪を通じて韓国の若い選手たちの可能性を確認した。ワールドカップ(W杯)予選でこの選手たちが世界の舞台でも通用するかを点検する」
04アテネ五輪が終了した。56年ぶりに五輪ベスト8進出の夢を果たした韓国は、これから06ドイツW杯に備えた体制に転換しなければならない。
アテネ五輪サッカー大会を現地で観戦して帰国したボンフレール代表監督(58)を31日、宿舎のソウル・グランドヒルトンホテルで会った。白いシャツに紺色の綿ズボン。ラフな姿は就任初期の時と変わらなかった。
8日にベトナムで行われる06W杯ドイツ大会アジア地域2次予選7組のベトナム戦を控えて、五輪代表の中で、2日から始まる代表召集訓練に呼ばれた選手はなんと8人に達する。ワイルドカードで合流した柳想鐵(ユ・サンチョル)まで入れると、20人のうち半分近くが五輪代表メンバーだ。
だとすると、韓国サッカーの本格的な世代交代が始まったのだろうか。これについてボンフレール監督は、「そうかも、そうでないかもしれない」と答えを濁した。
しかし、「この前のアジアカップを通じて既成選手に対する把握はほとんど終ったため、若い選手を大勢起用した。五輪代表メンバーたちの可能性を見込んで選抜したが、その可能性が現実のものになって、国家代表の中で確かなポジションが獲得できれば、自然な形で世代交代が行われるのでは」という言葉から世代交代への意志がうかがえる。
ボンフレール監督は、「さまざまな可能性を秘めている。本人たちさえ頑張れば韓国サッカーの未来が切り開かれるだろう」と述べ、若手たちに対する高い期待感を隠さなかった。
アテネ五輪でのサッカーを通じて、ボンフレール監督が予想する06W杯ドイツ大会の流れは「よりスピーディーなサッカー」。ボンフレール監督は、「欧州ではまだ3人の守備をベースにした3—4—3システムを使用するチームが多いが、ユーロ2004で優勝したギリシャのように、最大6人の守備をおいても勝利できるというのは無視できない重要な流れだ」と述べた。
監督就任以後、アジアカップまで6試合(3勝2分け1敗)を戦ったボンフレール監督がこれから求めていく韓国サッカーの変更の方向性も、こうした世界サッカーの流れと無関係ではない。
「これまで数々の練習過程と試合を通じて感じたことは、韓国選手の技術と戦術への理解力が期待以上であり、全体的にチームとしても水準が高い」というのが彼の評価。
しかし、ボンフレール監督は、「状況に対処する戦術的な視野が狭く、90分を支配できる体力とテクニカルパワーが足りない」とし、「これからいろいろな選手たちを代表チームに呼び込んで、最適の組み合わせを作っていく」と明らかにした。
ベトナム、レバノン、モルジブが属している7組で2勝1分けで首位をキープしている韓国は6月9日、大田(テジョン)W杯競技場で行われたベトナムとの1次戦を2—0で勝利した。
金尙浩 hyangsan@donga.com