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「モウ〜」「都市の牧童」の郷愁

Posted August. 26, 2004 22:09,   

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例年になく蒸し暑かった今夏もいつの間にかそこまで来ている秋の前でひそかに影を潜めている。空はぐんと高くなり、朝晩で吹く風もやや冷たくなった。秋の気配が忍び寄るこのごろ、忠南唐津(チュンナム・タンジン)一帯では青空の下に広く広がる牧場で、乳牛駆り、牛乳搾り、子牛に牛乳を与える体験、牛乳の豆腐作りなど、ユニークな酪農体験が楽しめる。

●あの青い草原の上に

夜明けの霧のすき間からかすかに姿を現すグリーン色の雲。その草原の上を歩き回りながら乳牛たちがのんびりと草を食んでいる絵のような風景。

唐津へ行けば、こうした牧歌的な生活を直接体験することができる。酪農振興会が今年初めて用意した「酪農体験家族旅行」プログラムは来月4日から10月10日まで毎週土、日曜日(秋夕連休は除外)1泊2日のコースで運営される。酪農振興会で旅行経費を30%支援しているため、費用の負担も比較的少ない方。

参加者たちは酪農体験だけでなく、唐津郡松山(ソンサン)面カコク里のハーブ村でハーブのせっけんとハーブフォト作りも体験することができ、日の出と日没を見られるウェモクマウルを見て回る日程も含まれている。ウェモクマウルの日の出は、視野が開かれている東海岸の日の出に比べて可愛らしくてきれいなのが特徴。

牧場の牛は群集性が強くて1ヵ所に集まっている場合が多いが、お尻を軽く叩くとゆっくりと前へ進む。牛は体重が400kgを超えるほど図体は大きいが怖がりやだ。

●牛乳搾りもテクニック

放牧は管理も大変な上、飼育より乳量も少なくて、近ごろは放牧牧場がそれほど多くない。しかし、放牧で育てた牛はストレスが少なくて乳質が相対的に優秀だと言う。

体験場のテシン牧場の規模は23万坪。ここも管理の問題があって100%放牧するわけではない。牧場のあちこちで450頭の巨大な乳牛が見られるが、数字の書かれた名刺大の認識表が両耳につけてあるのはメス、片方の耳にのにつけてあるのはオスだ。乳を搾り出すメスのことをもっと大事にして、もし片方の認識票が落ちてもメスであることを分かりやすくするためだ。

乳牛と一緒に広々した草原を歩き回った後は、牛乳搾りにチャレンジしてみることができる。乳を搾る部屋には一度に20頭の牛が入る。ほとんど機械で乳を搾るのだが、この中で2、3頭は手で直接搾ってみることができる。乳は普通1日に2、3回搾る。それが牛の健康にも良いそうだ。乳をきちんと搾らないと乳が増えて痛みが生じ、炎症ができる恐れがあるため。1回に搾り出す量は13kgぐらい。

乳を搾るときは、まず消毒された布切れで長さ5cmぐらいの4つの乳首をきれいに拭く。乳を上からこき下ろすようにして搾ると、まるで水鉄砲を打つように白い牛乳が出る。その姿が不思議なのか、子供たちがそばを離れない。

●香ばしい牛乳豆腐作り

搾りたての牛乳を子牛に食べさせるのも楽しい。生まれた直後の子牛の重さは45kgぐらい。大人の珍島犬(チンドッケ)ぐらいの図体だ。子牛一匹が一日に食べる牛乳は4Lぐらい。60日経ったら、乳離れする。

牛乳を食べさせる時はあごを一手で支えた後、哺乳瓶をくわえさせればよい。しかし、子牛だからといって油断は禁物。牛乳をしゃぶりつく力が意外と強いため、哺乳瓶を強く取らないと落としやすいからだ。牛乳をしゃぶる途中、たまに子牛が口を開ければ、息切れしていることなので、そうした時はしばらく哺乳瓶を離さなければならない。

牛乳でその場で豆腐を作って食べることもできる。牛乳を鍋に入れて沸かした後、かん水とお酢を入れれば、細かい固まりができる。これをある程度凝固させてから綿の布でこして絞った後、四角いフレームに入れれば牛乳豆腐の出来上がり。牛乳独特の香ばしい風味を持つ牛乳豆腐は柔らかいチーズの味がして子どもたちにも大きく喜んでもらえる。

体験が終われば、みんなが集まり座って、牛乳飲み大会と共に牛乳常識クイズ大会が開かれ、優勝者には酪農振興会が商品を与える。お問い合わせは酪農振興会02—6007—5546。

◆文=チェ・ミソン、旅行プランナー、tigerlion007@hanmail.net

◆写真=シン・ソクギョ、フリーランサー写真作家、rainstorm@hanmail.net