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財産流出のための不法外為差益が横行

Posted August. 24, 2004 22:04,   

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今年5月、ソウル税関に不法外為取り引き犯として摘発されたPさん。彼は韓国とオーストラリアにそれぞれ預金口座を設けて3年間余りにおよそ2万5000回余りにわたって、1300億ウォン相当を「為替差益」して検挙された。

今年に入って7月末まで、このような方式の為替差益を利用した不法外為取り引き金額は、去年同期間よりおよそ10倍以上急増した。

為替差益は外国為替取引銀行を通じない不法外為取り引きを意味する。外国為替取引銀行を通じて1万ドル(約1200万ウォン)以上を送金すれば、国税庁に自動的に通告されて税務当局の監視を受けることになる。

このために、正常な銀行取り引きより手数料も高くて摘発された場合刑事処罰を受けることがあるのにもかかわらず、財産を海外に流出するか、不法資金をマネーロンダリングするための目的で為替差益を利用するというのが、関係当局の分析だ。

変則、不法に流れた資金は海外現地で不動産買入に使われるか、消費する例が多い。それだけに国富流出とともに、国内の消費萎縮をもたらすものと憂慮される。

24日、関税庁によれば、今年7月末まで摘発された為替差益を利用した不法外為取り引きは305件の1兆1241億ウォンで、去年同期間より件数は99%、金額はおよそ1027%急増した。

また、為替差益を含む全体の不法外為取り引き犯は1013件の2兆7555億ウォンで、前年同期比それぞれ29%、153%が増加した。

これは金額基準で去年一年の実績(2兆2037億ウォン)を上回ったもので、史上最高水準だった2002年(5兆2565億ウォン)以降二番目の規模だ。

取り締まり件数の基準でみれば、月平均144.7件で、去年(109.3件)より30%以上増えた。

匿名を求めた対外経済政策研究院のある関係者は「低金利が続いて、外国との金利の差が減ったうえに、ウォンの為替変動性も少なくなり、海外に財産を流出する人が増えた」と話した。

韓国経済研究院の鞖祥根(ペ・サングン)研究委員は「為替差益犯の増加は国内に適当な投資対象を見つけにくいうえに、『反金持ち感情』などが反映した結果」と分析した。

しかし、最大の原因はお金のある人の不安感という分析だ。彼らの不安感が続く限り、どんな形であれ資金の海外流出は続くだろうと、金融専門家らは予想した。

これによって、専門家らはお金のある人が国内で安心して投資と消費ができる環境を作らなければならない、と口をそろえて話した。

一方、検察と財政経済部、国税庁、関税庁、警察、金融監督院などは共同で不法外貨流出の調査を実施する一方、不法送金容疑者に対する資金の出処調査に着手したことが確認された。



黃在成 jsonhng@donga.com