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[社説]「刀を溶かして鋤を作れ」というのが民心だ

[社説]「刀を溶かして鋤を作れ」というのが民心だ

Posted August. 20, 2004 22:43,   

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民生の暗たんたる現実に対する不満の解消と、経済立て直しに専念してほしいという訴えが、一昨日の4野党が共同主催した「経済危機克服のための討論会」でも溢れた。ある中小企業の社長は、「中小企業の65%は3年を持ちこたえることができない。政争の刀を溶かして生産のための鋤(すき)にしてほしい」と訴えた。

この実業家の訴えは、権力闘争と政治的私利私益にのみ没頭する政界および政治化した利益集団、そして国家体制の変質させようとしている集団を除いた、ほとんどの国民の民声だと思われる。数々の世論調査などを通じても確認されたこうした民心にそっぽを向ける政府と国会は、参加政府でも国民の国会でもない。

中国や日本などによる歴史の歪曲に対してすら国論をまとめて対処することができないのに、政治的意図がみえみえな過去の歴史をめぐる内戦に「オールイン(全てをかけること)」し、国民の60%が反対する首都移転強行などで社会を分裂と葛藤のどん底に落とし入れていくのなら、崩れていくのは民生であり、国家競争力である。

さまざまな経済指標が示している韓国経済の構造的難関は、国全体が知恵と力を集めても克服を断言できないのが現実である。第2四半期の国内総生産(GDP)が昨年同期に比べて5.5%増えたとは言え、わずか2.2%の成長に止まった昨年の第2四半期と比較したことによる数値上の反発効果が大きいため、決して安心できる成績とは言えない。体感景気を代表的に示す民間消費は0.7%減少して5四半期連続マイナス成長になった。こうした傾向が続けば、消費増加—投資増加—生産増加—雇用拡大につながる善循環を創り出すのは難しい。最近の物価と原油価格の動向を見れば、低成長高物価のスタグフレーションの長期化を心配せざるを得ない状況だ。

政府与党はいくつかの短期的なてこ入れ策を打ち出しただけで、やるべきことは全てやったとでも言うように過去の歴史にのみ拘っては、崖っぷちに立たされた経済を立て直すことはできない。「刀を溶かして、すきを作ってほしい」という国民の訴えの裏には、厳しい審判が待っているということに政府与党は気づくべきである。