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胸がポンと抜けるような爆発的な舞台

Posted July. 19, 2004 22:32,   

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私の中にまた他の私がいたら。それも私が統制できない邪悪な化け物が…。

ミュージカル『ジキル&ハイド(Jekyll&Hyde)』は、一人の人間の中に共存する善と悪、明るさと暗さを鮮明に対比させた作品だ。ロバート・スティーブンソンの原作に哀切な恋物語を添えたこの作品が、24日から国内で初めて公演される。しっかりしたドラマに「Once Upon a Dream」など美しい歌が加わる。ジキル兼ハイド役に俳優の趙承祐(チョ・スンウ、24)、ジキルを愛するがハイドの手に死ぬダンサーのルシ役にミュージカルスターのチェ・ジョンウォンさん(35)がキャスティングされた。彼らといっしょにリュー・ジョンハン、ソニャさんがダブルキャスティングされた。

16日、ソウル江南区駅三洞(カンナムグ・ヨクサムドン)のオーディーミュージカルカンパニーの地下の演習室。「一番美しいスリラーミュージカル」という評判には理由があった。音楽とストーリから力が感じられた。この日、趙承祐、チェ・ジョンウォンさんは練習場が響き渡るほど全身のエネルギーを降り注ぐ熱唱を聞かせた。ジキルとハイドの対立場面で、趙さんは一人で他の音色で二人の人物の叫びと苦悩を表現した。演習にもかかわらず、二人の俳優が見せてくれた渾身の熱演と熱情で蒸暑さと無気力をいっぺんに飛ばしてしまうぴりっとした感じを味わうことができた。

夜10時頃、戦闘のように熾烈な演習が終わった。くたびれたように見えた二人の俳優は、作品の話が出るや急に目を輝かしながら話に溶け込んだ。

▲チェ・ジョンウォン〓1998年ニューヨークでこのミュージカルを初めて見たが、全身に鳥肌が立った。あの時続けて7回見た。30頃の年、人生と演技に対して悩む時期に出会った作品であっただけに感動は倍だった。後で楽譜を求めて歌詞をすべて覚えるほどだった。人には誰でも本性と理性があるんでしょう。それで、もし私がハイドのように変身したら、どんな姿に生きて行くか考えるようになる。男子俳優にとって「ジキル、ハイド」こそ一番魅力的な役だろう。

▲趙承祐〓私には6回目のミュージカルだが、一曲終わる度に誰か酸素呼吸器でもつけてくれればという気がするほどですよ。大変で激しい歌を15曲も歌うでしょう。それでもいつまたやって見るかという考えで逃したくなかったんです。自分自身も知らなかった明るさと暗さが交じり合った人物を通じて観客に自分を振り返ってみる時間を与えることが重要です。

▲チェ〓今回が20回目の作品で、常に初舞台のような気がするんだが、やればやるほど怖い。昔には私だけうまくやればいいという考えで目立ったりもしたが、もう他の俳優の演技まで気になるから。

▲趙〓ケウォン芸術高校1年生のときからお姉さんの公演を見てきたんです。いつか一緒に舞台に立ちたいと思っていたが、このように一緒にいられるだけで光栄です。練習するときに見れば、お姉さんは何にも言わなくても何か感じられます。それは経験から出るものではないかと思うんです。

▲チェ〓舞台には初めて立つが縁は深い方だね。1995年『愛は雨に乗って』を公演するとき、南京邑(ナム・ギョンウプ)さんが自分が教えたある学生を格別に誉めたの。「すごいやつ」と言いながら写真を見せてくれたが、ところで…(笑い)。映画でも活動するが、承祐さんのような素晴らしい俳優が舞台にちゃんと立ってほしいんです。

▲趙〓ミュージカル俳優を夢見ていて映画俳優にデビューしたが、今は両方ともうまくやってみたいんです。たとえ、それが大変な道であっても。この作品で一番通快な瞬間は私が初めてハイドに変身する場面です。胸がぽんと抜ける気持ちだが、観客たちともその爆発的な感じを分かち合いたいです。

▲チェ〓舞台で俳優たちは一人で演技するのではないんです。観客たちと一緒に呼吸するから。緊張するとプロはいつもより自分の実力をたくさん発揮して、アマチュアはその反対だって。私たち、プロらしく頑張りましょう。

公演時間は7月24日〜8月21日、火・木・金曜日8時、水・土曜日4時、8時、日曜日3時、7時。会場はソウル三成洞(サムソンドン)のCOEXオーデトリウム。

お問い合わせは02−556−8556



高美錫 mskoh119@donga.com