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[オピニオン]龍川と開城

Posted May. 25, 2004 22:52,   

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北朝鮮の龍川(ヨンチョン)地区と開城(ケソン)工業団地の現在の姿を写した写真が、一昨日公開された。両地域で何が進められているのかがはっきりと分かる価値のある写真だ。龍川は、依然として荒れているようだが、写真だけを見ても復旧の熱気を感じることができる。あちこちで建物の基礎が出来上がり、輪郭を整えた住宅の姿も目にすることができる。朝鮮中央通信は、「被害復旧現場が、熱気で沸いている」という言葉で、現場の雰囲気を伝えた。韓国が送った重装備と資材が現地に到着し、有用に使われているかどうかは分かり得ないが、復旧作業がうまく進んでいることは幸いだ。

◆北朝鮮の開城工業地区に造成中の開城工業団地の雰囲気も、龍川と似ている。仮建物の横では掘削機がせわしなく地面を掘っている。成功を確信する政府の言葉を額面通り呑み込むわけにはいなかいとしても、地平線が見えるだだっ広い原野は、ひとまず期待を抱かせる。政府は最近、北朝鮮との取引きで被害を被った場合、5億ウォン以内で損失額の50%を補償する制度まで設けた。危険負担が大きく減少したことで、開城工業団地で熱気を感知する企業家たちもかなりいるだろう。

◆龍川の再起と開城公団の進展はいいことだ。緊急救護であれ、利益を狙った投資であれ、南北が力を合わせて成果を出したからである。しかし、北朝鮮が災難に遭った時に手を差し伸べ、南北が力を合わせて工業団地を建設することだけでは不十分だ。多くの国民は募金をしながら、北朝鮮が「先軍」ではなく「先民」政治をする正常な国家に変貌することを祈願したことだろう。龍川と開城工業団地で韓国が求めるものは、北朝鮮政府の根本的な変化ではないだろうか。

◆龍川の事故は、韓国に思いもよらない後遺症を残した。北朝鮮の脆弱性から、韓半島に不安はないという論理の展開に活用する人々がいる。彼らは、在韓米軍削減で安保不安論が提起されるや、「あのように脆弱な北朝鮮が、韓国を攻撃することができるのか」と言って、心配するなと主張する。しかし、龍川住民が韓国に脅威を与えるのではない。飢えた北朝鮮住民が核兵器を開発して、ミサイルを発射するのでもない。脅威の震源地は、時代錯誤的な北朝鮮の権力層と軍部である。彼らは、龍川事故にもかかわらず、変わらなかった。北朝鮮の傷は癒えつつあるのに、「南南」葛藤は依然として変わらないようで心配だ。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com