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[オピニオン]大平原の会談

Posted May. 14, 2004 23:09,   

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先週平壌(ピョンヤン)で開かれた第14回南北閣僚級会談は、一編のドラマのような劇的なシーンを演出した。7日午前、共同報道文を発表した韓国側代表団は急いで荷物をまとめた。これといった成果を上げることができなかった代表団の表情は、沈鬱だった。丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官が空港に向かう直前、北朝鮮側から「反転の信号」が届いた。予定になかった首席代表との接触を求める連絡だった。約10分後、丁長官に会った権虎雄(クォン・ホウン)北朝鮮側首席代表は、「軍部が軍事当局者会談に同意した」という知らせを伝えた。「事実上の決裂」であった会談が「将官級会談開催合意」に変わる瞬間だった。

◆南北は、共同報道文を修正して再度発表した。南北会談はもとより国際会談の歴史にも前例のない騒動だった。北朝鮮が会談手続きまで無視して急に態度を変えた理由は何だろう。龍川(ヨンチョン)惨事後の韓国側の大々的な支援を意識した変化だという分析が有力だ。閣僚級会談の5日後には、「26日に金剛山(クムガンサン)で将官級会談を開こう」という具体的な提案が北朝鮮から舞い込んだ。日時と場所が提示されたからには、会談が成立して軍事的緊張緩和に寄与すると期待するだけの根拠が準備されたわけだ。

◆しかし、楽観する段階ではない。もう少し視野を広げれば、軍事会談に対する北朝鮮の消極的な態度がうかがえる。特に、昨日開かれた南北連絡将校会談が気にかかる。北朝鮮は韓国の板門店(パンムンジョム)開催要求を拒否して、京義線(キョンウィソン)南北管理区域の軍事分界線(MDL)上を会談場所として押し通した。大平原の上で会った南北の軍人たちが真剣に論議できるとは信じ難い。北朝鮮が2月の閣僚級会談の合意事項である軍事会談を3ヵ月後に無視したのも正常ではない。

◆軍事分界線周辺には、南北の将官たちが会談できる建物が多い。南北の軍人たちは、京義線鉄道・道路の連結の際、自由の家(韓国側)と板門閣(北朝鮮側)で、すでに数回会っている。京義線が通過する南北管理地域にも500mの距離を置いて、南北の警備歩哨が立っている。北朝鮮側は緻密な計算をしているのだろう。建物がなくて「線上会談」に固執するのではない。北朝鮮は、軍事会談を適当に考えているのに、韓国だけが大きく期待しているのではないだろうか。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員hnbhang@donga.com