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[社説]「権魯甲秘密資金」の陰謀論 妥当でない

[社説]「権魯甲秘密資金」の陰謀論 妥当でない

Posted August. 13, 2003 21:54,   

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権魯甲(クォン・ノガプ)元民主党顧問の現代(ヒョンデ)秘密資金授受疑惑に対する検察の捜査をめぐって、与党一角で再び陰謀論がささやかれているのは情けないことだ。

検察は権氏が00年4月の総選挙の際、現代から巨額の秘密資金を受け取ったという状況証拠をつかみ、斡旋収賄の疑いなどを適用してすでに拘束礼状を請求した状態だ。捜査中の事件について、政界が何だかんだ言うのは検察捜査への不当な干渉であり、検察の中立性を傷つける行為だ。

陰謀論の論拠もつじつまが合わない。与党内部の新党推進勢力が非主流の座長格の権氏を取り除くことで、新党立ち上げのための起爆剤を得ようとしているというのが陰謀論の概要のようだが、一言で触れる価値もないと思われる。

問題の秘密資金が総選挙の際、誰に支援されたのかについて権氏が口を開いた場合、困る方はむしろ主流側だ。総選挙当時、非主流は独自に資金を調達する能力を有していたものの、「386世代」が大勢含まれている主流は、資金調達能力がなくて権氏への依存度が相対的に高かったというのが定説であるためだ。

検察の捜査も計画された意図によって始まったと判断するのは難しい。検察は、「特検(特別検事)から受け継いだ対北不正送金事件の捜査資料に権氏の疑惑が入っていたので捜査に乗り出した」と話している。捜査の端緒を特検が提供したということだが、間違った話ではない。

盧武鉉政権下では陰謀論が幅を利かせている。「グッドモーニングシティーゲート」から大統領付属室長の接待波紋に至るまで、何かが明らかにされると陰謀論がつきまとう。陰謀論は事実を事実として認めない不信と、「陰謀」という言葉で事件の本質をごまかすことによって罪を減らそうとする卑怯さが結合された時に生まれるものだ。

「権氏の秘密資金」の実態を突き止めようとするのは、単に誰を罰する罰しないの問題ではない。韓国政治の長年の病である政経癒着の輪を断ち切って、政治改革の試金石を築こうということだ。幼稚な陰謀論などでその意味を損ねてはなるまい。検察は政界の陰謀論に惑わされることなく、真相を徹底究明すべきだ。