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自殺の鄭会長、経営難と対北送金捜査で絶望感か

自殺の鄭会長、経営難と対北送金捜査で絶望感か

Posted August. 04, 2003 21:36,   

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現代峨山(ヒョンデ・アサン)の鄭夢憲(チョン・モンホン)会長は、なぜ「死」を選んだのだろうか。また、なぜ、4日の夜明け、会長室から飛び降り自殺するという極端な方法で死を選らんだのだろうか。

▲鄭会長を圧迫した問題〓鄭会長は自筆で書いた遺書を残した。しかし遺書には自殺の正確な理由と動機は書いていない。

鄭会長の周辺では、まず対北朝鮮送金事件と最近150億ウォン機密費に対する検察の追加捜査などで、この1年間当事者としては「つらい事件」が相次ぎ、そこから受けたストレスが主な原因ではないかとみている。

これと共に、四面楚歌に追い込まれた現代グループの事情も、鄭会長には精神的な圧迫となっていたかもしれない。対北朝鮮事業の支給保証のため、現代商船は危機に追い込まれ、昨年「ドル箱事業」の自動車運搬事業部門を売却しなければならなかった。現代峨山も金鋼山(クムガンサン)観光という歴史的な意味にもかかわらず、事業面では累積赤字が2803億ウォンにのぼるなど財務危機に陥った。

鄭会長はこうした状況で先月、開城(ケソン)工業団地の着工式に出席するなど対北朝鮮事業を引き続き推進してきたが、米朝関係は依然として硬直状態にあり、事業の先行きは明るくは見えなかった。

▲鄭会長はなぜ死を選んだか〓法心理学会の初代会長を勤めた姜智遠(カン・ジウォン)弁護士は「普通、自殺は自分の欲求が壁にぶつかり、突破口が見えない絶望感を経験したときになされる」とし、「鄭会長は南北の関係改善の兆しが見えないなか、全力を傾けてきた経済協力事業の突破口が見つからず、極端な絶望感にとらわれていた可能性が高い」と説明した。

特に、前現代グループの鄭周永(チョン・ジュヨン)故名誉会長の後継者として対北朝鮮事業を推進してきたが、父親が全力を傾けて進めてきた対北朝鮮事業も、特別検事(特検)の捜査などで関係者が司法処理の対象になる可能性が大きくなり、相当な罪責感と圧迫感を感じたものとみられる。

▲誰も予測できなかった〓通常、自殺に追い込まれた人は、自殺直前まで周辺の人に「死にたい」という言葉などで、自分の苦しみを直接・間接的に表現しながら助けを求めるというのが、心理学者の大方の見方。しかし、この日、現代グループの関係者を含む周辺人物は「全く思いがけない事件」として、衝撃を隠せない様子だった。

現代グループの対北朝鮮事業を主導する現代峨山のある関係者は「鄭会長は開城工業団地建設事業のため、先月も米国と日本に自ら出張するなど、対北朝鮮事業に意欲を示していた。どうしてこんな事が…」と、言葉を続けることができなかった。



孔鍾植 kong@donga.com