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「半導体強国の韓国」が揺れる 貿易赤字が昨年の倍

「半導体強国の韓国」が揺れる 貿易赤字が昨年の倍

Posted July. 31, 2003 21:46,   

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「ドル箱と呼ばれた半導体さえ赤字とは…」。

半導体の貿易収支赤字が増えつつ、半導体強国と呼ばれた韓国の地位が搖らいでいる。

31日、貿易協会と半導体産業協会などによると、今年上半期の韓国半導体の貿易収支赤字は16億9600万ドルで、すでに去年の年間赤字8億5500万ドルの倍に達したことが分かった。上半期の半導体貿易収支の赤字は、輸出入の不均衡が最も深刻だった2001年の年間赤字12億8800万ドルを、4億ドル以上上回るものだ。今年の半導体貿易収支の赤字は、史上最大規模に達する見込みだ。

最も深刻なのは、こうした半導体貿易収支の赤字が一時的な現象ではないという点だ。半導体の貿易収支は00年の60億8300万ドルの黒字を最後に、3年連続赤字が続いている。

▲増えつつある半導体の貿易赤字〓半導体の貿易赤字が大きくなるのは、非メモリーの輸入が急増するからだ。さらに、携帯電話機とデジタル家電製品の輸出が好調を見せたことで、当該の製品に入る非メモリー製品の輸入が増えたためだ。現在、韓国の非メモリー半導体の自給率は10%台をかろうじて超え、デジタル家電の輸出が増えれば増えるほど、非メモリーの輸入を増やさなければならない状況だ。

さらに、米国と欧州のハイニックスに対する相殺関税の賦課動向によって、DRAM輸出が萎縮した影響もあった。業界は国際市場のDRAM相場の回復に期待をかけているが、DRAM分野の輸出環境さえはっきりとした改善の兆しが見えず、悩んでいる。

▲メモリー産業への偏りが問題〓産業(サンオプ)銀行の張泰性(チャン・テソン)アナリストは、「メモリー中心に偏った半導体の産業構造は、未来の成長エンジンの鈍化につながる」と指摘した。国際市場でDRAM価格が上昇するときだけを待つような事業構造では、半導体産業の安定的な成長を期待しにくい。さらに、半導体競争から立ち後れる可能性があるという。

米国、日本、中国、台湾など半導体の先発・後発国の強い攻勢も、韓国のメモリー中心の半導体事業の見通しを暗くする主な要因だ。このために、韓国のDRAM企業などの間で過去のような好況は期待しにくいという悲観論も出ている。

▲非メモリーの育成がカギ〓データクエストによると、今年の世界半導体市場の規模は、合わせて1670億ドルにのぼる見込みだ。メモリー市場は8分の1の209億ドルで、残りは非メモリー市場だ。国内でも今年に入って、非メモリー輸出がメモリー輸出を追い越し、非メモリー事業の育成を急がなければならないという共感が拡散している。

メモリーと非メモリー半導体の機能を一つのチップに組み込むシステムオンチップ(SoC)事業は、非メモリー分野の脆弱さを乗り越える案として注目されている。次世代半導体と呼ばれるSoC分野には米国、日本など半導体強国を含めてスコットランド、ベルギー、スウェーデンなどが参入し、激しい競争を繰り広げている。

三星(サムスン)経済研究所のイム・ヨンモ首席研究員は、「短期的には携帯電話機とデジタル家電など競争力のある分野で非メモリー事業を推進するものの、長期的にはSoCなど次世代非メモリー事業を準備する戦略が必要だ」と話した。



金泰韓 崔虎元 freewill@donga.com bestiger@donga.com