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[社説]特検中断、国民は忘れないだろう

[社説]特検中断、国民は忘れないだろう

Posted June. 23, 2003 22:00,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が北朝鮮送金疑惑事件に関する特別検査(特検)の捜査期間延長要請を拒否したことで、好ましくない先例をまた一つ残した。同時に、政局破綻を呼び、国政全般に長く暗い影を投げかけた。野党は直ちに「全面闘争」を予告し、世論も政治的立場によって急速に2分される様相を呈し、深刻な後遺症が憂慮される。

根本的な責任は盧大統領にある。与党の反発を顧みず、特検法を受け入れる際「野党を信じるしかない」と『信頼の政治』を強調していた盧大統領が、野党の要求を黙殺して特検延長を拒否したのは、自らを否定する振る舞いだ。国論分裂の火種を政界と市民社会とに投げかけたことに対して、無責任だという非難を免れることは難しい。

盧大統領が、特検延長を通じて自然に火種を消す機会を逃したことは、順理に逆らうことである。法務長官まで、特検の延長を建議したにもかかわらず、拒否の理由として敢えて法理を掲げることは、政治的考慮を覆うための苦し紛れの粉飾という気がする。盧大統領が、捜査中の特検に会ったことも、法理と常識を脱する行為だった。

特検中断以降の捜査主体についての大統領府の態度も不透明だ。国会の決定で再特検も受け入れることができるという立場は、機会主義的という印象を与える。今回の特検法再交渉も、与野党が駆け引きをして結局成し得なかったが、再特検交渉は現実性があるのだろうか。さらに大統領府の主張のように、150億ウォン収賄疑惑だけで捜査対象を限定するなら、交渉妥結は初めから不可能だろう。

検察であれ再特検であれ、再捜査着手まではかなりの日時を要するようだ。それまで、韓国社会はまたどれほど多くの費用を支払わなければならないのか心配だ。したがって、類例のない特検中断は、盧大統領のリーダーシップの危機として国民に刻印される可能性が大きい。盧大統領は、特検中断から得る一時的な政治的利益よりも、はるかに大きな指導力の損失を長く甘んじて受けなければならないかもしれない。